振るい続ける
シヨゥ
第1話
鍬を振るい、剣を振るい、槍を振るい、槌を振るい。とにかく振るうことが好きだった。
技なんていらない。力任せに振り下ろすか。薙ぎ払うか。ただそれだけで何らかの成果が生まれる。力に見合った成果かどうかはこの際どうでもいい。成果が生まれることが大事なのだ。
頭なんて使わなくていい。ぶちかますだけでいい。それだけで成果が生まれる。成果主義とか言われる社会で成果を生み出さない奴はゴミ以下だ。ぶちかますだけで人並の扱いをされるのは楽でいい。
だがしかし衰えはあるもの。今の今まで出来ていたことも、いつの間にやら出来なくなる。そうなったら少し頭を使わなければならない。
力任せではなく、力の籠めかたを考える。ただぶちかますだけでなく、ぶちかます場所を考える。そんなことを考え始めなければならない。
そうすることで今の今まで並みかそれ以上の成果を上げられる。衰えて初めて考え始めるのもどうかと思うが俺にとってはそれがきっかけだったのだから仕方がない。
とにかく振るうことが好きだ。これからも振るい続ける。振るい続けられなくなったらどうするか。それはまたその時考えればいいだろう。
振るい続ける シヨゥ @Shiyoxu
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