第60話・人間油断しては駄目である
俺が金山 怪奇に勝ち。さっさとボスに挑もうとしたとき、いきなり、石嶋 零時が俺の前まで来て言った。
「俺の物になれ」
と
そう言われた時、ほんの一瞬、ほんの一瞬だが彼の為に尽くそう、彼の為に命を捧げようという思いが目覚めた。
そう自分が考えた瞬間に舌を少し噛み痛みで正常な思考判断を取り戻した後に思う。
常識的に考えてこんな考えを普通持つわけがないと、ならば、考えられるのは、何らかのスキルによって俺を洗脳しようとした可能性だ。
怪しいやつだとは思っていたがここまで直接的手段に出るとはな。
「お前、今俺に何をした」
俺は魔力を開放しながら、圧を込めてそう言った。
「嫌だな、何を言ってるんだよ、僕は何もしてないよ」
白を切るつもりか。
「嘘をつくな、俺を洗脳しようとしただろ」
「いや、何を言ってるんだ、僕がどうやって泰斗君を洗脳するんだよ」
「そりゃ、スキルを使って」
「僕はそんな物騒なスキル持ってないよ」
本当か?俺はそう思いすぐさま石嶋 零時を超鑑定で鑑定した。
結果は
スキル
身体強化282 魔力強化491 悪魔強化1 指揮1 眷族強化1 隠密1 結界1 弓術1 偽造1
だった。
それだけだった、どれだけ鑑定してもそれしか表示されない。
俺の勘違いか、いや、そんなはずはない、確実に石嶋 零時は俺を洗脳しようと何かをした。
でも、スキルではない。いや、本当にこの鑑定結果で合っているのか、鑑定を偽造するスキルでも、いや、そうなると俺の超鑑定を上回るとなれば極偽造とかのオークション価格で何十億円という値段のつくものぐらいしかない。
そうなると、俺の勘違い、いや、それはない、じゃあ、じゃあ、じゃあ、どういう事だ。
考えろ、考えろ、考えろ、まさか、元々人を洗脳する特殊能力を持っていた?
これなら、説明がつく。実際にダンジョンが出現してから特殊能力を持った人間というのは極小数だが存在する。その能力を使って俺を洗脳しようとした。なるほど、そうと決まれば問い詰めてみるか。
「確かにスキルは持ってないかもしれないけど、元々、それこそ生まれた時から洗脳の能力を持っている可能性はあるだろ」
「ハハハ、何を言うのですか、俺がその様なこと」
「おい、俺を洗脳しようとした時みたいに、一人称が僕から俺に変わってるぞ」
「いや、あの、これは、興奮すると俺って言っちゃっう癖が」
「なるほどね、今の会話のどこに興奮する要素があるの?よければ俺に教えてくれない」
「いや、あの、それは、えっと、ああああああ、うるさいうるさいうるさい、黙れ、黙って俺の物になりやがれ~~~」
半狂乱しながら俺に襲いかかって来る。いや、短気過ぎるだろ。もう少し言い訳頑張ろう。
「やっと、本性表したなこの嘘つき野郎、喰らえ、闇魔法・俺がさっき暇つぶしで作った闇触手奥義・万の触手の闇」
その名前の通り、大小様々な触手が嘘つき野郎に襲いかかる。
そして、触手でぎちぎちにして完璧に拘束する。何か思ったよりも弱かった、ぶっちゃけかなり強いと思ってたから拍子抜けだ。
それとも何かまだ奥の手でもあるのか?まあ、今は完璧に拘束しているし大丈夫だろ。
「さてと、石嶋 零時 もとい、嘘つき野郎、お前には2つの選択肢がある、今ここで俺に殺されて眷族になるか、生きたまま俺の眷族になるか、どちらがいい?」
「クソが、クソが、クソが、どちらもお断りだ、人の眷族になるぐらいなら死んだ方がましだ、我に宿り師悪魔よ、好きに暴れまくれ」
その瞬間、触手が全てはじけ飛び、大量の悪魔が現れる。
あ、ヤベ、奥の手あったわ。完璧にやらかしたわ。つ~かこの悪魔どもメチャクチャ強そうなんだけど、クラスメート紹介の時に評価として出した。一対一で俺が負けるぐらいってのを軽々と超えてるな、俺が後もう2人ほど欲しいのだが、いや~、うん、超絶大ピンチやん、どうしよう。この状況本当にヤバくないか?
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