第39話・ハーレム主人公ってなんか腹立つよね
「この馬鹿野郎共、お前ら周りの迷惑考えろ、時速数千キロで莫大な魔力をまき散らしながら、上空飛行とかふざけているのか」
「「本当にすみませんでした〔でござる〕」」
俺と鉄志は今土下座をしています。
まあ、経緯は魔力が切れて落下して互いに相打ちということで固い握手して学校に走って戻ったら、北先生が来て説教タイム。
「本当にお前ら反省しているのか、もう一度言うがな、謎の飛行物体が現れたという電話がダンジョン連合に184回かかってき、面白がって動画を取られて様々なサイトにアップされ、挙句の果てに謎に飛行物体を対処するため、自衛隊にダンジョン連合の部隊が出動された。これをどう責任を取るつもりだ」
「「本当にすみませんでした〔でござる〕」」
「ハア、まあ、あまり責めたってしょうがない、ただ、もちろん罰は与える、良いな」
北先生はかなり深めのため息をつきながら俺たちの目の前に資料を出した。
「この資料に書かれている巨大犯罪者組織死霊王の使いの本拠地を潰してこい、それがお前らに対する罰だ」
「え、ちょっと待って俺ら2人で巨大犯罪者組織の本拠地を潰せと、中々無茶じゃないですか」
「そうでござるよ、北先生殿、確かに某も泰斗殿も強いでござるが流石に2人は難しいでござる」
「その意見はごもったもだが、まあ、待て何も2人で行かせようとはしていない、お前らのクラスメート純武 勇気と俺が一緒に行くぞ」
「純武 勇気って?あの大英雄の息子にして、白井 七星の許嫁な上、他の女子にもモテまくりの爆ぜろと思うハーレム主人公」
「まあ、そうなんだが、爆ぜろは言い過ぎだ。まあ良い、実はな純武 勇気の知り合いの女の子がとある新幹線に乗車途中に攫われたらしくな。自分で助けに行くって聞かないわけだ。もちろん、こちらとしても助けたい気持ちはあるのだが。今ちょっと裏ダンジョン連合が犯罪者組織潰しまくって人手が不足しているわけでな、じゃあ、しょうがないってことで、都合よくアホやったお前らに頼むこととなったというわけだ」
「なるほど、まあ、一応は納得しました、それに俺らがアホやったせいで迷惑かけたわけだし、頑張って潰しますよ」
しかし、攫われたか?どういう状況だったのか純武 勇気につけた死霊虫に後で詳細を聞くか。
「某も納得したでござる、それに、クラスメートの知り合いの危機となれば、同じクラスメートである某が動かぬ道理はないでござる、某全身全霊全身筋肉を使って死霊王の使いとやら潰してやるでござる」
「そうか、二人とも殺る気満々だな、よしじゃあ、今から純武 勇気呼んでくるから、1分ほど待っててくれ、空間魔法・空間転移」
そう言ってきた先生が空間魔法で消えた1分後。
純武 勇気と一緒に北先生が転移してきた。
純武 勇気が現れた瞬間に恐ろしいぐらい彼が怖くて恐ろしくて憎くて殺してやりたいという思いが湧いてきた。落ち着け俺、もし、今ここで純武 勇気に襲いかかってもマイナスでしかない。耐えろ、俺、耐えるんだ。耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ耐えろ・・・
俺が必死に純武 勇気に襲いかからないように耐えていると、いきなり、純武 勇気が俺に斬りかかてきた。
その剣には俺を殺すという強い意志が感じられた。 俺はすぐさま闇空間から剣を取り出し防ごうとするが綺麗にいなされて、俺の腹に剣が突き刺さった。
慌てて距離を取り再生させようとするがうまくいかない。それどころが絶え間なく激痛が襲いかかって来る。
「馬鹿弟子、止まれ、泰斗今すぐに反転しろ、今すぐにだ、速く」
北先生の言葉に純武 勇気が止まる。
俺はその間に慌てて全反転を使用し、女体化&属性反転をする。反転し終わると、腹の傷は嘘みたいに消えて無くなり、痛みもなくなった。
そうか、属性が変わって落ち着くということは純武 勇気も北先生と同じ、いや、それ以上の光系の種族なのか。
道理で俺に襲いかかってくるわけだ。あれ、でも、そしたら北先生は何で平気なんだ。
「すまない、泰斗、お前らが問題起こしたことに対する怒りと学校で起こった魔物暴走の事後処理のストレスでお前に属性変えとけっていうの忘れてた、おい、馬鹿弟子お前も泰斗に謝れ」
「泰斗さん、いきなり斬りかかってすみませんでしたってあれ、北師匠泰斗さんどこにいるんですか」
「大馬鹿弟子お前の目の前にいる女の子だ」
・・・・・・
「いや、師匠何言っているんですか、今目の前にいる光の魔力にあふれた天使のような存在と悪魔すら生ぬるく感じる化け物が同一人物だって、そんなことあるはずがないでしょうが」
そのあまりにもふざけた言葉にキレかかったその時、鉄志がいきなり怒鳴った。
「純武殿、我が同志泰斗殿に向かっていきなり殺そうと斬りかかり、反省もせず言い訳をする。ふざけてるのでござるか?お前みたいなクズの力なんて借りずとも拙者と泰斗殿だけで充分死霊王の使い本拠地位潰せるでござる、さあ、泰斗殿こんなクズほっといて一緒に死霊王の使い潰しに行こうでござる」
「そうだな、鉄志こんなクズの力なんていらない、俺達2人の力があればいけるさ、よし、早速潰しに行こう」
完全に謎なぐらいテンションが上がって、一緒に部屋を飛び出て実際はかなり無謀なはずの死霊王の使い本拠地潰しをするため俺と鉄志はまた周りの迷惑顧みず飛行で北先生がくれた資料を元に死霊王の使いの本拠地まで飛びだしたのであった。
しかし、この時2人は気付いていない、泰斗が反転したまんまだということに、そして、鉄志の持っていたスキル戦闘鼓舞によって2人ともテンションがかなりおかしくなっていることに。そう、気づいていなかったのだ。
10分後
「この高層ビルが死霊王の使い本拠地でござるか、取り敢えず中に入って正々堂々と潰すでござるか」
「そうだな、正々堂々やっちゃいますか、はいじゃあ、ゴーゴーゴーゴー、行くぞ鉄志」
「オー、でござる」
そのまま、俺達2人は馬鹿みたく堂々と高層ビルのドアをくぐって叫んだ。
「さあ、卑劣なる死霊王の使い共め、我ら鉄志と泰斗がお前らを成敗してくれる〔でござる〕」
・・・・・・少々の沈黙が流れた後。
「お前ら、ダンジョン連合の者か、わざわざ本拠地に2人で攻めて来るとはいい度胸だ、お前らやっちまえ」
1人のオッサンの掛け声とともにたくさんの人が襲いかかってくる。
それを、俺と鉄志は片っ端から叩き潰した。
俺は、途中で自分が全反転中で属性が反転していることに気が付いたが、光系統の魔法を使えばいいだけであり、むしろ敵は闇系統だらけのため、逆に都合がよかった。
30分後
ずっと30分間アホみたいに湧き出て来る敵たちを倒していたが、ようやく、少しずつ敵も少なくなってきた。
「泰斗殿、大分敵が少なくなったおかげで、某のスキル強者探知がようやく上手く発動したでござる?このスキルによれば、あの扉の奥に某と同レベルの化け物が3人と某以上の化け物が1人いるでござる。多分そいつらがボスとその側近でござろう、多分相当に厳しい戦いになるでござろうが、やるでござるよ泰斗殿」
「当たり前だ、鉄志、さっさとこんなくそったれた組織潰してしまおうぜ」
「じゃあ、いくでござるよ泰斗殿」
「ああ、いくぞ、鉄志」
「「オオオオオオオオオオ」」
俺と鉄志は自分を鼓舞するために雄叫びをあげながら、覚悟を決めて扉を蹴り破った。
そして、少しでも敵が手傷を負うことを願い、俺はさっきから練り上げていた魔力全てを練り上げて、剣の形にして敵に向けて放ちながら叫んだ。
「俺の全魔力だ、喰らえ、光魔法・断罪の光剣」
俺の放った魔法は、大きな光剣となり、そのまま明らかに強そうで禍々しい闇のオーラを纏っている4人に命中して吹き飛ばす。
そして俺の光が敵4人の中に入っていき、敵3人はもがき苦しみながらかなりあっけなく死んでいき、最後の一番強そうな人ももがき苦しんでいる途中に鉄志の顔面パンチであっけなく死んでいった。
・・・・・・
「鉄志、コイツら完全に死んだよね」
「泰斗殿、コイツら完全に死んでいるでござるよ」
「待って待って待って、あんだけ、覚悟決めてこんなにあっさりと死亡しちゃった、もっと強い敵との死闘を思い浮かべたんだけど、ほんで、ラノベみたく覚醒して倒すとか、そういう展開をさあ」
「でも、泰斗殿、こんなにあっさりそれも、一切傷を負うことなく強敵を倒せたのでござるから良いことではないでござるか」
「まあ、確かに、そうだな、一応この死体は、何回か光魔法をかけて、切り刻んで燃やすか」
「そうでござるな、もし、ラノベみたいに復活されたら嫌でござるからな」
俺は一回反転を解除して闇空間から魔石を取り出して魔力を回復してから、もう一回反転して、光魔法・闇消しや聖魔法・闇浄化や回復魔法・不死者殺し、等の魔法を片っ端からかけていく、掛けていくと、段々形が崩れていき、気が付いたら灰になり、そのまま溶けるように消えてしまった。
「鉄志、ここまですれば大丈夫だろう」
「そうでござるな、泰斗殿、じゃあ、飛行で一緒に勝負でもしながら帰るでござるか」
「そうだな」
――――――――――
補足
泰斗君は、純粋な殴り合いだと鉄志君と互角ですが魔法込みだと圧勝出来ます。
泰斗君は魔法がメチャクチャ強いです。むしろ魔法だけで鉄志君を倒せるぐらい強いです。
闇カスダンジョンでは敵が闇系統ばっかりで魔法の効果は超薄かったから、肉弾戦ばっかりだけど、魔法の方が才能あります。
そんな、泰斗君が闇系統の敵に対して光魔法を放てばそりゃあ、勝てますよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます