第36話・【死霊王の使い】名前からして犯罪者ですね、まあ実際犯罪者なんだけど
「ああ、そうだよ。この新幹線は我ら【死霊王の使い】がとある目的のためハイジャックした、あんまりふざけたことをすればお前も殺して死霊にしてしまうぞ」
「はあ、人がせっかく気持ちよく寝ていたのに、何起こしてくれたんだ犯罪者が死ねよ」
俺は気持ちよく寝ていたのに無理やり起こされた怒りにまかせて犯罪者の首を剣で切り落した。
「キャアーーーーーーー」
いきなり、人の首が飛んで死んだため、それを見てしまった乗客からかなりの叫び声が上がる。
「ヤバ、イライラしていたとはいえ、人前で殺したのは失敗したかもしれん。でも、まあいっか、どうせ俺のことを知っている人はいないだろうし、それに、気持ちよく寝ていた俺を起こしたんだ。当然の結果だ。しかしイライラするな。気持ちよく寝ていた俺を起こしたんだ【死霊王の使い】とかいう犯罪者共め覚悟しろよ。ストレス発散のため皆殺しだ」
てなわけで、次の車両にストレス発散のため向かった。
――――――――――――――――――
「おい、おい、ガキがどうして動いてるんだ、それに、さっきは悲鳴が聞こえたし、ったく、皆縛り上げてガムテープを口に張っとけって言われてたのを忘れてたのか」
グチュ
一撃で首をはねた、というより、思ったより敵の首が硬くて、剣で半場力任せに抉れた風になってしまったが、まあいい、次だ、次だ。
俺は乗客から上がる悲鳴を無視して次の車両に向かった。
――――――――――
「たっく、何ださっきの悲鳴は、あのクソ新人あまり騒ぐなって言ったのに、後で説教だな」
「へ~、説教ね。お前らみたいな犯罪者がどの目線から説教だ、殺されたいのか、いや、憂さ晴らしに、どうせ、殺すんだけど」
「は、憂さ晴らしに殺すって、お前何様のつもりだそれにあの新人はどうした」
「新人?ああ、そいつなら殺した」
「殺しただと、は?あの新人は超硬化スキル持ちの新人だぞ、それを殺したって」
「まあな、てなわけで、死ね」
一切の躊躇なくいつものように首を切り落したはずだった。
「痛いな、何首落してくれてんだ」
首を落とした、落としたはず、というか、首落ちているのに何で生きてんだ。
「こんなに簡単に首を落とせるなんて、あの新人を殺したのは納得だな、まあ、でも、俺には勝てないな」
「うわ、気持ち悪、生首が喋った」
「気持ち悪い言うな、こういうスキルなんだよ、さあ、覚悟しろこの不死身の身体を持つ俺がお前を殺してやる」
「スキルね。どんなスキルかは知らないが、これならどうだ、闇再生斬り」
グチュ
「一体何を」
「お~、効いた、効いた、闇再生斬り、闇再生斬り、闇再生斬り」
「痛い、痛い、痛い、何で、何で、俺は、俺は、死霊王様からスキルを授かって不死身のはずなのに」
「いや、知らないから。さっさと死ね」
「あ、あ、あ、死霊王様万歳」
そう言って死んでいった。何だろう狂信者って怖いわ。
「つか死霊王ね。何者なんだろうか、よし、死霊魔法で蘇らせて聞きますか」
「死霊魔法・死霊生産」
パチン
「はじかれた、何かの魔法で死霊魔法が効かなくなっている?」
「じゃあ、もう一回、死霊魔法・死霊生産」
パチン
「また、はじかれた、う~ん、これは無理だな、諦めよう、次だ、次、次の車両に向かおう」
――――――――――
そんなこんなで全12車両全てに向かって、一人を除いて皆殺しにした。
特に強くもなかったし、乗客も誰一人として怪我はしていない、精神の怪我は別だけど、一番偉そうにしてた奴も特に強くなかったし簡単には捕獲できた。
ただ、やはりというべきか、決して口を割らない、というか別の犯罪者で死霊魔法が効かないから、生きてるうちに吐かせようとしたらいきなり弾けて死んだし。
多分、何かの魔法で秘密を保持されているんだろうな。いやはや徹底してますな。
「はあ。目も覚めたし、ストレスもある程度解消できたし、さくっとお爺さんに電話しますか、え~と、確か電話番号は」
ドカン
いきなり、近くにあったドアがはじけ飛んだ。
「死霊王の使いめ、この私裏ダンジョン連合所属【風雷の雪奈】が成敗してくれよう」
「くらえ、風雷刃」
いきなり、俺の方に雷を纏った風の刃が飛んできた。
「いや、ちょっと待って、俺、俺、何故に俺、ちょ、たんま」
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