登場人物紹介+予告
◇浩人/ジーク
浩人の憑依先。十五歳。悪役。
ジークに憑依してから三年の月日が経過した。生き残るという目標は変わらず、力を付ける為に鍛錬を続けてきた。その甲斐もあり他者を寄せ付けない圧倒的な実力となる。この三年で多くの出会いを得たが浩人が心を開くことはなかった。最終的には敵対するのだからと自分に言い聞かせている。
◇シエル・アステーラ
十六歳。銀髪。メインキャラ。
アステーラ公爵家出身の少女で妾の子。王家の血を色濃く継ぐが神聖術を使えない体質から処分対象としてアピオンに左遷される。その過程でジークと出会い救われ、ユニゾンリンクを経て神聖術に目覚める。原作ではジークと敵対するが本編では大切な相手と認識している。
◇ゴルトン
シエルの側近である男性。シエルが幼い頃から仕えており、普段は『お嬢様』と呼ぶ程大切に想っている。原作ではアピオンの騒動で死亡していた。
◇シュティーレ
シエルの側近である女性。アピオンへの左遷は死刑宣告に等しかったがゴルトンと共に最後までシエルに仕える意思を見せていた。原作での登場はなかった。
◇モーブ
アピオンの兵士でありモブである。意外と実力はあったが呪いへの耐性はなかった。
◇アクトル・アステーラ
アステーラ公爵家の生まれで銀髪が混ざった青年。シエルの異母兄である。国を裏から守る諜報機関の一員でシエルを処分しようとした張本人。異母妹に対して善し悪しの感情は無く、国の将来を考えた結果の最善であると認識していた。神聖術の扱いに長けている。原作では主人公達とシエルを引き合わせた。
◇マルクス
魔術師団所属の男性。ラギアスダンジョンでジークと出会い、命を救われた過去を持つ。ラギアス家のことは良く思っていないがジークは別と考えている。眼鏡集めが趣味。
◇キート
騎士団所属の男性。投げやりな言動が目立っていたが、ラギアスダンジョンで命の危機に見舞われた以降は真面目な態度で働くようになった。『賢者』にジークの手助けをするよう頼まれている。
◇ シュトルク・ラルク
騎士団に所属し連隊長を務める男性。口数は少ないが実力は本物であり部下からの信頼も厚い。ブリンクとは同期であり公私共に親交がある。酔うと饒舌になるとの噂がある。
◇ヨルン・グリン
魔術師団に所属する実力派の男性。複数の魔法を使いこなす天才肌でポスト『賢者』の呼び声が高い。偶に目立つ軽率な言動からマルクスに警戒されている。実は剣術も得意。三十路を迎えてから老いを感じるようになった。
◇バート・ピナス
マリア教会所属の男性。スキンヘッドに額の傷跡が目立つ強面が特徴的な神官である。見た目とは裏腹に回復のスペシャリストで回復魔法、治癒魔法を完璧に習得している。愛妻家という一面もある。
◇ハリア・チャージ
Aランクパーティ『光の翼』を率いるリーダー。王都での襲撃事件後は冒険者ランク剥奪という厳しい処分を受けているが、現在は一からまた冒険者活動を始めている。当初はジークを恨んでいたが今では悪い感情はなく、自分を見つめ直すきっかけを与えてくれたことに感謝している。
◇アーロン・イゾサール
近衛師団所属の若い男性でイゾサール侯爵家の三男。宮廷剣術の達人であり、雷魔法は魔術師団顔負けの実力である。国の諜報機関に席を置く裏の顔も持ち合わせている。家や兄達との関係に悩み、表裏の立ち位置から自分を見失い生きる理由を無くしていた。そんな折にジークに出会い彼に光を見出した。侯爵家の神童ではなくアーロン個人として見てくれた彼に。
◇ エリス・ラルク
王都に住む短剣と短杖という珍しい戦闘スタイルを持つ少女。バフ魔法が得意。無鉄砲な性格であったがジークとの出会いにより物事を客観的に捉えられるようになった。将来の夢は騎士と魔術師の二刀流である。原作では死亡しており、親であるシュトルクは娘の死により闇堕ちしていた。
◇ヴァン・フリーク
十五歳。茶髪。メインキャラ。
原作の主人公。行商の過程で王都を訪れジークと出会った。ジークに己のこれまでを否定され、戦いを挑むも惨敗する。力が全てと言うジークに納得がいかず、それがまかり通る現実は間違っていると考えている。王都を出た後は祖父の元で修行に励んでいるが、今のヴァンは強さを求める余り、周りや自身のことが見えていない。その姿は力に執着するかのように。
◇ブリンク・ハルトマン
騎士団に所属する男性。ルークの父親であり、ジークの家庭教師を務めていた。息子の病気により騎士団を離れていたが、快復後は復職し連隊長を務めている。騎士団一美しい剣と言われる程の腕前で、外部から指導を求める声も多い。ナイスミドルである。
◇ルーク・ハルトマン
十五歳。金髪。メインキャラ。
ジークに救われた過去を持つ少年。三年間ジークと共に過ごすことで騎士を遥かに凌ぐ実力を身に付けた。夢であり目標であった騎士団へ最年少入団を果たす。ジークという親友を別の立ち位置から支える為に別れを選んだ。必要ならば国を敵に回す覚悟も出来ている。原作での名はフォンセル。ラギアスは父親の仇であった。
◇スキニー
新人騎士の男性。入団試験でルークと同じ小隊に所属していた。当初は色眼鏡でルークを見ていたが、圧倒的な実力と誠実な人柄から認識を改めた。剣術はそこそこだが体力や魔力は紙切れ。
◇ナハル
新人魔術師の男性。神経質そうな見た目をしているが話せば意外と友好的な人物である。入団試験で共に戦った第一小隊のメンバーを大事に思っている。マルクスのファン。
◇カルム
新人魔術師の女性。入団試験前は自信に溢れていたが世界の広さ、命の軽さを知り己を見つめ直すことに。戦場で見た『仮面の紳士』にドン引きしていた。
◇ハーレス・ワイルダー
騎士団の連隊長を務める男性。入団試験を取り仕切る役割を与えられていた。秘密裏に指示を受け軍事作戦を進めていたが、想定以上の襲撃を受け死にかけた。ジークやラギアスの私兵団に対して強い危機感を抱いている。ハーレムではない。
◇シモン
ラギアス私兵団に所属する男性。三年前は分隊長であったが現在は兵長にまで出世を果たした。騎士団の連隊長にすら引けを取らない実力で、私兵団全体を見れば国家レベルの戦力である。
◇クラッツ・ライン
イグノート共和国の首都ワーテルの兵士である男性。故郷であるワーテルを守る為に兵士を志したが、剣も魔法も座学もその他全てが最低ライン。補欠合格で辛うじて兵士になれた。生まれにより辛い思いをしてきたが、最後まで諦めることはなかった。最近嬉しかったことはジークという友人に巡り会えたことである。
◇ブラッド
常に全身鎧を身に付けた夜叉と呼ばれる人物。軍から依頼を受けて協力していた。その正体はアニシングという国の貴族であった。装備している鎧は、かつて武に優れた槍使いの遺品で怨念が込められており、外すことは出来ない。※特定の条件下を除く。
本編では怨念に呑まれたブラッドとジークが戦うことになった。
◇ゼーファ・フォンラヴチーノ
貴族派を率いるリーダーの男性。兵士の顔も持ち、表と裏で画策していた。宝玉を依代としリヴァイアサンを召喚、手中に収めることで国を掌握しようとしたが制御に失敗してしまう。現在は牢屋。
◇ジルク
貴族派の主要メンバーである男性。ゼーファに心酔している。魔力の扱いに優れており魔法剣でクラッツを痛めつけたが、その後ジークにこてんぱんにされてしまう。現在は牢屋。
◇リーデル大統領
イグノート共和国の国家元首。国民投票で選ばれた国のリーダーである古希を迎えた男性。オンオフの切り替えがはっきりとした政治家である。ジークの為に戸籍を用意したが、新たな名前を聞きそびれてしまい悩んでいる。
◇セレン・ブルーム
十六歳。青髪。メインキャラ。
呪いの装備を纏っていた少女。家族を守る為に禁忌であった力に手を出したが、逆に責められ拒絶されてしまう。居場所を失ったセレンは各地を転々としワーテルにたどり着いた。怨念に呑まれたがジークの力によって呪いの装備から解放され自由を取り戻した。意識を取り戻した後はディアバレト王国を目指す。恩人である彼の力になる為に。
◇グランツ・フォルト
六十歳。灰色の長髪。メインキャラ。
引退した『賢者』と呼ばれる魔術師。魔術師団を離れた後もひたすら研鑽を重ねている。ジークに恩を返す為にという想いが強い結果、今では現役以上の力量となっている。研鑽の傍ら古代魔法の研究も進めている。
◇アトリ
十四歳。白髪。メインキャラ。
ジークに救われた少女で原作のヒロイン。ゲーム同様にフリーク商会の一員として働いている。ジークを目標にする余りに力を付け過ぎてしまい、商会メンバーからは陰で『破壊少女』と呼ばれ、恐れられている。最近ヴァンを鬱陶しく感じている。少しだけ。
◇原作でのアピオン
ディアバレト王国に属する地方都市。原作、本編共に呪いの標的にされる。アクトルの指示によりシエルはアピオンに赴任。呪いを身に受け、大勢の人々の死を目の当たりにしたことから神聖術に目覚める。呪いにより死亡した側近を救うことは神聖術を以ってしても不可能であった。
◇原作での王都スピリト
ディアバレト王国の首都スピリト。本編では襲撃され大きな被害が出たが、原作ではそのような出来事は無かった。暗躍する存在が潜んでいた部分は同じで、エリスは彼らによって殺害される。ヴァンは行商で王都に来ることはなかった。
◇原作での騎士団入団試験
原作では騎士団のみ入団試験が行われた。本編のような魔物の襲撃はなく例年と同じような試験となった。フォンセルはこの試験を突破して最年少騎士となるが、父親からの祝福は無かった。ジークは一年後コネで入団している。
◇原作でのワーテル
イグノート共和国の首都ワーテル。水の都と呼ばれる。ゲームでは少し話題が出たのみで詳細が語られることはなかった。原作でも同じようにゼーファはリヴァイアサンを召喚するが、必要な魔力が足りず半端な状態で呼び寄せることになった。本編同様に制御することは叶わず竜は暴走、ワーテルは滅んでしまう。
✳︎✳︎✳︎✳︎
「俺は強くなった。力を付けた。もうお前の剣に俺は負けない……!」
「ふん、……貴様が王都で俺に言ったことを覚えているか? ――貴様がしていることは俺と同じだ」
✳︎
「いつまでも過去に執着するか」
「何を言われても変わらないよ。私の想いと過去は」
✳︎
「貴方の魔法は泣いている。……私の言葉は届かなかったのでしょうか?」
「ボケたのか爺? 俺は俺の為だけに存在する」
✳︎
「済まない……守ることが出来なかった」
「バカか貴様は。端から期待なぞしていない。×××××××××××××」
✳︎
「馬鹿な、何故お前がそれを……」
「貴様程度のゴミがアイツを語るな」
✳︎
「何をしている貴様? 邪魔だ失せろ」
「仕方ないから私が協力してあげるわよ。いい? 一人でいるとね、辛くて悲しいのよ。だから人は身を寄せ合って生きていくのよ」
✳︎
「イエス……マイロード」
「……おい、病人がいるぞ」
✳︎
「どうして、貴方がその力を……?」
「前に言った言葉をくれてやる。自分だけが特別だと思うなよ」
✳︎
「あなた一人が傷ついて……それで満足なのかしら? 私は嫌いだわ」
「ハッ、貴様に何を思われようが関係ない。……俺は先に進む」
✳︎
「教えて欲しい×××。あと、あと一年、君に早く出会うことが出来ていたら……僕は君の隣に立てていただろうか?」
「何も変わらなかっただろうな。この結果も含めてな」
✳︎
「これで条件は同じ。さて、次はどうする?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます