第2498話 バカ舌だもん

焼き鳥屋にて


観光客の女性が、お互いどんな自撮り棒を使っているかをテーブル席で話している


長さが丁度良いとかコスパが良いとか


それをカウンターで聞いていた、同じく観光客のおばさん2人


厨房の大将に「あの、メニューにないみたいだけど私たちも自撮り棒くださる?」


えっ?笑


大将「何本します?」

「大きいですか?」

大将「2本ずつにしますか」

「じゃあ2本ずつで」


えっ?!


俺「大将、ちょっと大将」

「はいー」

「自撮り棒ってなによ?」

「あ、ないけど今から作る。Tさんも食べる?」


・・・で、戴いたのだが


ジューシーで旨味が強く、それでいてあっさりした串焼き「地鶏棒」だった


南ぬ(ぱいぬ)地鶏という名の琉球軍鶏(リュウキュウタウチー)だ


「あのカウンターのお客さん、ボケたのか真剣なのか分からなかったからさー、丁度タウチーあったし」


いやこれメニューに載せたら?と言うと「原価が高い」とのこと


「こんな美味いの食べたことないわ」


「いやいやTさんいつも『お任せ』だから焼いてるし今日も二串目に食べてる」

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