第701話 呼び名

夜の街では必ず、ボトルネックに「まさお」と書くため、そのまんま「まさお」と呼ばれている


神戸にて。


オーナーがコロナで店を畳んだため、別のラウンジに移っていた女性が、早速チーママとして頑張っているので表敬訪問した


チーママ「こちら沖縄のまさおさん」


大ママ「沖縄のおさるさん?」


俺「そうなんすよー沖縄には猿いないんですけどね、1匹だけここに」


チーママ「まさおさん、です」


大ママ「あっごめんなさい、えっ沖縄には猿はいないんですか」


俺「ええ、日本で生息する最南端は屋久島ですね」


大ママ「へぇ〜お詳しいですね」


俺「さるですからね」


大ママ「さるなんですか?」


俺「申年です」


大ママ「あら!私も申年よ♡同級生やー♡申年は頭の回転が早くて機転が利くって言いますよね」


俺「あと、社交的で寂しがり屋で、サービス精神が旺盛で、まあ目立ちたがりってことなんですけどね」


大ママ「さっすがぁ♡返し早いわぁ!おさるさんは何を飲んでらっしゃるの?」


チーママ「まさおさんです」


俺「どっちでも良いですよ。なんか飲んでください」


大ママ「嬉しい〜まさるさん♡じゃあおビール戴きます♡」



店を出る頃には俺の呼び名は「まーぴー」に変化していたが


ボトルのタグには「まさお」ではなく「マンゴー」と書いてきた(今度店に送りますねーと話していたため)


ホテルに戻ってシャワーから出ると、先ほどの大ママから(交換した)LINEが届いていて


「今日はありがとうマンピーさん♡」になっていた


※ちなみに今は「P様」と呼ばれている。由来は、いずれ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る