第671話 こら。

土曜の午後、お客様の釣行を終え、丘に上がってきた


港からの帰りに、上の娘宅に魚を持って立ち寄る


すると孫息子が


「大変!パパが大変!」


キャーキャー騒ぎながら玄関にやってきた


続いて笑いの止まらない母親(娘)と、心配そうな孫娘がやってくる


「ん?どーゆーこと?」


お邪魔してリビングに向かうと、泣きそうな顔で「運び(能のすり足)」のように歩くパパ


「お疲れ様ですぅぅ・・・」


死にかけやないか君。


聞けば、はしゃいでいた孫息子が、ソファーで寝そべっていた父親にジャンプした際


"玉"を思いっきり踏んだらしい


「うっわ大丈夫か?!」


「はいぃ・・・何とか・・・」


「ジージも踏まれたら痛い?」孫息子が聞いてくる


「そらぁ痛いよ。でもジージはパパよりお年寄りだから、痛いって思う前に、もう壊れかけてるかもなぁ」


そう答えている背後で母親が


「現役。現役。」


そう言いながらダイニングに消えていった

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