第286話 死闘
俺はじっと耐えた。アイスウォールをかなり強固にして耐えている。様子を見る為だ。恐らく10匹位いるが中々近付いて来ない。
ひたすら砲塔から撃ってくる。否、援護だった。背後からこっそりと近づく奴がいるようで、そいつの援護射撃だった。
俺はそいつの後ろに転移して一瞬で首を刎ねた。そいつは剣を持っていたので死体共々収納行きだ。
そしてまたウォールの中に戻る。その間僅か3秒程だ。
何が起こったのかは、偶々俺に近付く奴に注視していなければ分かるまい。
そして1匹ずつ潰していくが、残り5匹と言うところで逃げ始めた。
そこでサラマンダーを出し追跡させる。
そして俺は上空へ飛び、サラマンダーのいる場所付近で逃げている奴を1匹ずつ仕留めて行き、やがて全てを屠った。一体どれ位の数がこちらに来たのであろうか?
そうして気配を探っていると、遥か彼方から閃光が迸った。
恐らく奴らの爆弾が炸裂したと思われるので、至急そちらに向かう。
距離は恐らく300kmは離れている。多分魔法陣の距離範囲を超えているので、この大陸の生命体がいる筈だ。
一旦ゲートで戻ってから皆に話した。恐らくまた爆弾が使われた事、それもあの国以外の場所だと伝え、昼食を無理やり押し込めると皆の反対を押し切り、再度向かい出す。現地人と遭遇したのだろう。又は魔物と潰しあったか。
途中3回程単独の敵を発見し、速やかに排除していったりする。
段々と爆心地に近付いて行き、残り20キロ位だろうか、きのこ雲がはっきり見えてきた。まだこの辺りは生命の気配がないが、そうしていると爆心地に到着した。
そこには大量の魔石が転がっていた。つまり敵は魔物と対峙していたようだ。
来たのと反対方向の街道っぽいのを進む。すると途中藻掻いている魔物がポツポツといた。爆心地を目指していたようだが、恐らく放射線を急激に浴びて被爆したのだろうと思う。
そして爆心地から数キロ離れた所に奴らはいた。魔物と戦っていたのだ。魔物のスタンピードと戦っている。ただ、それ以外の生き物の気配がしない。
恐らく魔物がこの国に押し寄せていて、偶々コイツラと遭遇しての遭遇戦になったと思われる。
暫くして魔物が圧倒しだし、そいつらは山の方へジリジリと後退している。そうすると魔物の一団を率いている奴が分かった。
そして最早これまでと諦めたのか、端末を操作しだした。そいつの後ろに転移し、そいつの真下に直径5m、深さ500m位の穴を開け、落下させると間髪入れず収納にあった土やら岩をどんどん落とし、その穴を埋めて、更に大量のウォーターで水浸しにした。
すると1分位でドンという音と共に振動が伝わり、穴から水が吹き出した。残りの2匹も端末の操作を始めたので、やはり1匹の足元に穴を開け、もう1匹の下にも穴を開ける。もう一匹の分は掘った土が上手い具合にもう1匹の落ちた穴に落ちていった。そう、蓋をした。
次に別の穴を掘り、後から掘った方も埋める事が出来た。別の穴をほった土をそこに入れたのだ。やはり1分位でドゴーン!ドゴーンと2回の音と共に振動が走り、一瞬地面が盛り上がり、また沈んだ。そして暫くの間地面が揺れていた。
その後、俺が奴らを倒したと分かったのか、魔物が一旦動きを止め、俺は指揮官に近付いていく。そう、戦う意志がないと知らせる為にライトソードを消してだ。
そいつも俺に興味があったようで、武器を鞘に入れて歩み寄ってきたのであった。
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