第200話 地下室を見る

 地下室は既に女兵士が歩哨をしているような状況で、そこには牢獄と小部屋があった。牢獄はカーテンをしてあり、廊下からは直接中が見えない。


 執事の案内でまずは小部屋を見る。

 その部屋を見て俺は絶句した。拷問部屋だったからだ。

 即刻中の物を収納に入れていき、ただの空き部屋にする。

 血で凄惨な状況で、既にシミとなっている為クリーンではどうにもならず、ファイヤーボールを放ち消毒した。


 そして牢屋を見ていく。10部屋あり、6部屋に人がいて全てが女性だった。歩哨が全て女性だったのであれ??っとは思っていたが、そこにいる全員の四肢は切り落とされており、かなり酷い状態だが、幸い死に掛けている者はいなさそうだ。 

 まだ怪我が癒えていない者がいるので、取り急ぎヒールを掛けて傷を癒やす。


 そして皆裸で、毛布を掛けているだけだ。俺は怒りに震えながらクリーンを掛けてバスタオルを巻いていく。

 執務室に連れて来るようにと女性兵士に命じた。

 皆乳房も無い。顔も痣だらけで惨かった。一人は俺が抱き抱えて連れて行くが、唯一会話ができる口を持っている者だ。


 状況を聞くと、何処かで食事をしていた筈だが気が付いたらここにいて、四肢がなくこのような状態だったと。


 年齢は23という。皆若い女性ばかりだ。何故か生娘が5人もいる。


 ただ、奥に死体があり、死んでいたのは男性ばかりだ。

 既に共犯者は捕まっているという。


 執事は聞かされていて、どうやら衆道の主人が、性的快楽を味合うのに切断された四肢を愛でるという。女性は声と胸が嫌いとかで、眠らせてから切断しており、男性は犯しながら四肢を切断していったので、痛みでショック死する者が多かったらしい。


 犠牲者の総勢は100名を超えているのだという。

 俺は生きている者に欠損修復を行う為、皆に断りを入れる。胸の修復は裸を見ながらになるからと言うのと、どんな胸だったか分からないから、元のと大きさや形が違っても許してねと。

 皆半信半疑だった。


 胸は俺好みで体格から概ね予測したというより、サイズはステータスに出ているバストサイズを参考にした。一旦スリーサイズの表示の封印を解除した。ただ、77とチッパイが居たので84と大きく大サービスをしてあけた。


 他は元が82以上で、96というのもいた。最大でも86に抑え、少し美人にと念じた。ただ、元々連れて来られていたのは美男美女らしい。


 皆を治すと俺はメイド服を渡すように指示をし、取り敢えず着させた。

 俺は一旦部屋の外で待機し、全員が服を着るのを待った。


 執事と兵に死体の埋葬と清掃をお願いし、メイド長を呼んでいた。


 着替えが終わったので俺は部屋に入り、皆の状態を再確認した。髪が無い者がいたので修復してあげたりした。


 俺は名乗る前に6人にもみくちゃにされ、感謝をされまくった。


 一人だけ既婚者がいたので家に返すようにし、2000万Gを渡してあげた。


 残りの5人は冒険者であり皆美人だ。

 希望を聞くも、何故か俺のハーレムに入れて欲しいという。

 触れてしまったからかと一瞬思うが、愛の覇者の影響でもない。勇者と誰も知らず、上級冒険者か貴族だと思ったようだ。


 ドロシーに相談すると身辺調査をし、一旦隷属契約をして俺に対する嘘を禁じて様子を見て、それからハーレムに加えれば良いと。同時に触れられたので幻影が滅茶苦茶になっていた。


 念話でクロエに聞くも答えは同じだった。


 ひとまず宿に荷物を取りに行かせ、それから屋敷に来るように伝えた。

 5人は各々繋がりは無かった。


 護衛の兵を付けてあげて、一旦宿泊していた宿に行き、パーティーの者と一度会うと。だが、これからの事を考えると頭が痛い。


 5人が戻ってきたので話を聞くと、各々の所属していたパーティーは全滅していたと。結果的に5人はスタンピードから命を救われていた。

 複雑な事態に皆泣いていた。

 中には宿屋が全壊となっていて、一文無しになった者もいた。


 一旦俺の庇護下に置き、パーティーを組ませる。前衛4人、後衛一人だ。悪いと思いつつもワーグナーにいるクロエに押し付ける。

 何はともあれ、初心者ダンジョンでレベル上げだ。


 一旦隷属者にしてからレベルリセットをした。


 又もや労せずしてハーレムメンバーゲットらしい。いや、欠損修復をしたか。


 そして、死体の中にはまだ死んでから24時間が経過していない者がいるという。ひとりだけ治療の為に別室に連れていくも、間に合わずに亡くなったのでそこにそのまま安置されていた。


 顔は腫れ上がったりしているが、傷のない顔の半分から分かるのは一際綺麗な女性だという事だ。気品のある佇まい。歳は20前後。貴族かな?ただ、何となく見た事が有るような気がする。だが思い出せない。

 昨日の昼頃亡くなったという。

 治癒術師が足りず、治療師が来た時には既に事切れており、間に合わなかったのだ。


 彼女が屋敷の最後の死亡者だった。


 この娘も生娘だ。

 間に合うかな?


 急ぎ死体を寝室に連れてきて貰い、先ずはヒールと欠損修復を行う。

 76を82にしてあげた。こんなに小さかったのか?以前見た時はもっとデカかったような気がする?。胸に対して何となく覚えがあるが、死体の顔が半分潰れている為か、誰なのか分からなかった。


 欠損修復した面子と連れてきた女性陣を集めて、事後を託して死者蘇生を行った。


 ドロシーが何か言いかけていたが、間もなく時間切れとなる為に、死者蘇生を実行したが、一つ言えるのは、大きくしたとはいえ初めて触る胸だという事だ。

 心臓が再鼓動を始めたほぼ同時に俺は意識を手放したのであった。



作者からのお願いです。

200話を超えました。

これまでお付き合い頂きましてありがとうございます。


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