エイプリルフールに嘘をついてみよう!
「聞いてくれ山川、ビッグニュースだ! 俺、さっき道を歩いてたら突然、超有名な映画監督にスカウトされて、なななんと銀幕デビューすることになったんだ!」
「へー、良かったな、おめでとう。上映開始五分でグロテスクな怪物に無残に喰い殺される、一般市民Aの役か?」
「ほぎゃあああぁぁぁっ! やめろ山川、なんだよ、その具体的な役どころ! なんでスカウトされてまで怪物に喰い殺されなくちゃならないんだよぉぉぉ!」
「よっぽど喰い殺し甲斐がありそうな間抜け面だったのかと思ってな。それで一体なんなんだ、そのホラ話」
「くっそー、騙されないか。さては今日がエイプリルフールだと知ってて、最初から警戒してやがったな」
「ああ、そういうことか。そんな与太話、エイプリルフールじゃなくても信じるはずがないだろ……そう言えば田中、ニュースで思い出したんだが」
「ほへ?」
「つい先日、うちの市議会で、『公共の場でみだりに虚言を吐いた者には罰則金として八千五百円を課す』っていう条例が通ったらしいな」
「……いやいやいや、山川、いやいやいやいや? やだなぁ、タイムリーにそんな嘘、いくら俺だって騙されるわけが」
「嘘だと思うなら、ネットでも新聞でも調べてみたらどうだ。ちなみに施行は今日からだとさ」
「いやいやいやいやいやいやいや!」
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