第104話 無人島2日目 みんなの欲望が爆発しました

「・・・」

「あらおはようシュン?」

「ねぇ、一体なにこれ?」


 朝、起きてすぐの倦怠感と共に起きていた美嘉に挨拶をして周りを見渡す。

 そこかしこに、半裸・・・全裸の人もいるけど、寝ているみんなの姿が見える。


「え?昨日シュンがヤリ散らかした後でしょ?」

「へ・・・?」


 僕が?

 よく思い返してみる。


「シューくーん♡」

「シュンくん♡」

「シュン様♡」

「シュン♡」

「瞬さん♡」

「瞬様♡」

「しゅ〜ん♡」

「瞬♡」

「瞬ちゃ〜ん♡」


 あ、ある・・・確かに記憶がある! 

 あれぇ!?なんでぇ!?


 な、何かジェミニと翠叔母さんに二人がかりで来られてから、みんながどんどん・・・


「あれぇ!?なんで!?」

「なんでも何も・・・シュンがやったんでしょ?」

「人を犯人みたいに!」


 混乱していると、みんなが目を覚ました。


「あらシュンくん、おはよう。良い朝ね・・・昨日は凄かったわ♡」

「おふぁよ〜しゅーくん・・・まだするの?いいよ?」

「ふぁぁぁぁ・・・シュンは底なしだなぁ・・・ボクはどれだけでも付き合ってやれるぞ?」

「シュン様・・・おはようございます・・・もう一度ですか・・・?どうぞ・・・」

「・・・うむぅ・・・だるい・・・これがだるさというヤツか・・・人間の身体とは不便なものだな・・・瞬、するのなら一度湯浴みをしても良いか?」

「・・・あら、おはようございます瞬さん。私も汗を流してからで良いでしょうか?ちょっとベタベタしてしまって・・・」

「瞬様、おはようございます。瞬様がおっしゃられるのであれば、私は構いません。どうぞお好きに。昨夜のように荒々しくして頂いても可です。むしろ、それを希望します。」

「しゅ・・・ん?ふぁぁあ・・・おふぁよ・・・あたた・・・身体痛い・・・ちょっと頑張り過ぎたかな・・・?」

「おはよう瞬ちゃん♡朝ごはんの前にするの?しちゃうの?良いわよ?どうぞ♡」


 みんなの言葉を聞き、僕は固まる。

 ・・・な、なんでこんな事に・・・?


「ぼ、僕お腹すいたから朝ごはん食べたいなぁ!うん、ちょっと準備してくる!」

「あ!?こらシュン!待ちなさい!!」


 僕はすぐに寝室を飛び出し、居間に行く。


「おかしい・・・僕がこんな事・・・あ、そう言えば、昨日お風呂入ってから、なんか身体の調子が変だった・・・あれ、何だったんだろ?」


 朝食の準備をしながら色々と考える。


 お風呂のお湯?

 いや、僕にはある程度状態異常には耐性がある。

 って事は異常じゃない?

 という事はバフ?

 でも、そんなの何も・・・魔法が使われた感じも無かったし・・・あ!?食事!?

 

 けど、みんなも同じ物を食べてたし・・・そう言えば、ドラゴンの肉って、確か種類によっては滋養強壮だけじゃなくて・・・


「シュン?」

「うひゃあ!?」


 いきなり美嘉に呼びかけられてビクッとする。


「どしたの?」

「な、なんでもないよ!?」

「ふ〜ん・・・あ、手伝うね?」

「あ、うん。」


 ・・・しまった。

 さっき考えてた事、吹き飛んじゃった。

 ま、いっか。

 過ぎたことを考えても仕方がないし。


 簡単にお風呂で汗を流して来たらしいみんなが居間に来る。

 みんなゆったりした格好だ。



 テーブルについて食事を取る。

 と、言っても、パンとサラダ、目玉焼きと死蔵していた肉を焼いただけの簡単な物だけどね。


「さて、今日は島の散策をする・・・前にちょっと良い?」


 美嘉の言葉にみんなが美嘉を見る。

 

「あのね?折角美咲や美玲達が魔力をつかえるようになったでしょ?だから、自衛が出来るように、少し鍛えようと思って。」


 ・・・なるほど。

 美玖ちゃんも美咲も狙われる可能性があるもんね。

 それはいい考えかも。


「私も、護身術程度の教養は受けています。ですが、それを越える力を手に入れられるのであれば、喜んで受けようと思います。」

「わたしも!やっぱ、仕事柄、身に危険を感じる事もあるしさ!お願い!」

「私は、むしろ喜んで。お嬢様の護衛として、さらなる強さを頂けるのであれば。」

「う〜ん・・・ダイエットには良いかな。それに、最近運動不足だったし。」


 4者4様の答えが返ってきた。

 ていうか、翠叔母さん・・・ダイエットなんているの?

 十分引き締まって・・・はっ!?

 僕は一体何を考えて!?

 いかんいかん!煩悩退散!!



 

 

 こうして、朝食後は、簡単に身体をほぐしてから、砂浜で訓練となった。


「ふっ!はっ!」

「ミレイ良いぞ!攻撃に魔力を乗せるイメージだ!!」


 ミレイにはラピスがついている。

 元々の下地がある美玲は、一つ一つの攻撃に魔力を乗せるだけでも、威力倍増だからね。


「えい!やあ!」

「えい!えい!」

「よ〜し!次はもうちょっと鋭く・・・こうっ!腰の動きを拳に乗せるのが大事だよ?」

「「はい」」


 美玖ちゃんと翠叔母さんにはクォンがついてる。

 この二人は護身の護の字も知らないからね。

 本職のクォンにしっかりと教えて貰う事になった。


「良いわねミサキ。そうそう、そうやってイメージするの。イメージは大事よ?」

「はい、ミサキさんは筋が良いですね。魔力の扱いの基礎はどの分野でも一緒です。後で適正を見てみましょう。」

「お願いします。」


 ジェミニとリリィは美咲についた。

 美咲は本当に筋が良いみたい。

 上手く行けば、強力な後衛になれる素質があるね。


「では、瞬。聖剣に力をこめろ。」

「うん。」


 僕は、フォーティの指導で、聖剣の覚醒に努めている。

 なんか、フォーティ曰く、


「聖剣が覚醒したら、瞬の両親を実体化させられるかもしれん。」


 って言うからさ。

 僕も、お父さんとお母さんにまた会いたいし。


「さて、じゃあシュン、始めましょうか。」

「よろしく、美嘉。」


 そして、相手は美嘉だ。

 僕の相手は、ある程度の強さが無いと駄目だ。

 その点、美嘉はうってつけだった。


 こうして、午前中はみんなで修行。




 ・・・別に、これ以上誰と戦うわけでは無いんだけどね。






 そして、午後。

 ご飯は、美嘉達が作ってくれた。


「美味しい!」

「はぁ・・・身体動かした後だと本当に美味しいわね。」

「まったくですね。」


 みんなでご飯を食べる。

 美味しい!

  

 そして、その後は・・・






「なんで!?」

「シュ〜ン〜♡」


 寝室に連れ込まれ、美嘉が抱きついて来る。


「こんな昼間から・・・」

「良いじゃない♡ね?しよ?あたし我慢できないの・・・ほぉら、こんなに♡」

「・・・」


 ・・・ごくりっ。

 こ、こんなの・・・こんなの・・・我慢できるわけ、無い!



 ・・・結局、その後はそれぞれとしました・・・


 いや、語弊があるね。

 だって、ジェミニと翠叔母さんが・・・


「ほら♡シュンくん♡」

「ちょ、ジェミニ・・・」

「うふ♡シュンちゃ〜ん♡」

「翠叔母さんまで!?はうっ!?」


 二人がかりで散々翻弄されたから。


 そして、それはみんなにも波及し、


「はぁ♡ラピス?シュン様を気持ちよくして差し上げて?」

ふぁふぁっふぁわかった。」

「うああ!?ラピスぅ」

「シュン様はこっち♡」

「はぶっ!?」



「瞬さん?美玲を一緒にいじめましょう♡」

「ひゃ!?お、お嬢様何を!?」

「・・・」

「あっ♡瞬様まで♡」




「フォーティちゃん。一緒に瞬をやっつけよ!」

「うむ。瞬?覚悟するがいい。」

「・・・隙あり!」

「な!?美玖!?何故!?」

「瞬!フォーティちゃんを気持ち良くするよ!」

「ふぁぁぁぁぁ!?二人ともやめ・・・ああああ!?」



「へ〜?クォンってそんな顔するんだね〜。」

「ちょ、ちょっとミカ・・・そ、そんなマジマジ見ないでぇ・・・」

「はむ」

「ひゃん♡」

「・・・んふ♡シュンったらこんなに興奮して♡」








 ・・・あああああ・・・僕、これ、慣れてきちゃってる?

 どうしよう・・・


 翌日、僕は起きてから頭を抱えるのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る