18

 隆二が入れてない方の手で僕の頭を撫で梳くと僕は彼を自然に受け入れられるように足が開いていた。

 隆二はすっと上に被さるとベッドが更に深く沈み込み、そのまま彼は僕の中に大きな体積を持って貫いてきた。


「ああ、すごいよっ 隆二っ……!」

 言葉がとぎれとぎれになりながらも繋がったところからは離れたくなくて僕は隆二にしがみついた。

 しばらく二人の律動でベッドが軋む。

 次第にそれは速さを増していくと、幾度となく彼の熱い剣で貫かれて、でもそれは彼が僕の中に入ってくればくるほど熱量を増して僕の奥の快楽のボタンを押してくる。

 動きが早くなるほどそれを幾度も繰り返し。僕らはもう互いに溺れていた。

 何もかも考えられなくなってそのままただひたすら互を求めて繋がって、刺激し合う。

 隆二は僕の腰を掴まえて自分のペースで僕の中をかき乱した。乱れたリズムになりガンガン突き上げられているうちに僕は甘え声と共に絶頂を迎えた。


「守……守」

 僕を呼ぶ声に目を覚ますと僕はベッドの中で柔らかな布団に包まれていた。

「隆二……」

 隆二は微笑むとそっと僕の頬にキスをする。

「好きだ、大好きだよ」

「僕も……大好き……」

 ベッドで気だるい体を委ねて僕らはまどろんでいた。


「なぁ、守」

「うん」

「僕が君と過ごすこの先の人生は色々なことがあると思う。それは楽しいことだけじゃない。苦しいことも……けれどたとえどんなことがあっても、これだけは言える。どんなに喧嘩をしても何があっても僕が君を嫌いになることは絶対にない。君は僕の家族だから……」

「隆二……」

「それを信じて欲しい」

「……はい」


 隆二は僕の家族……。それだけでどこか胸が熱くなった。

 家族になるってことは互いにすべてがわかってしまうことでもある。沢山嬉しいことも悲しいことも起こることも泣くこともあるんだろうな。

 でも、それが家族だから。

 それはお姉ちゃんが僕にしてくれたような命をかけるようなこともあるかもしれない。

 近い故に見えなくなることもあるかもしれない。けれど……。だから。互いを信じて行くんだ。


 僕らはこの日から本当の家族になった。



 終わりv

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お芝居の恋がいつしか本物に。心も体もあなたに蕩けていく 2 かにゃん まみ @kanyan_mami

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