17

「もう……やっ……」

 目尻から涙の粒が溢れてきて、思わず出たため息混じりの声に赤面してしまうと、隆二はクスッと笑った。

 僕も半分照れくさくなって視線を逸らそうとしたけれど、彼はまるでいたずらを仕掛けたことが上手くいって楽しいといった調子で僕を見つめた。

 彼の視線から逃れることができず、僕は半分拗ねたように彼を見返した。

 しばらくそうしていたけれど思わずお互いにクスリと微笑んでしまった。額と額をぶつけ合いもっと互の瞳の奥を真剣に見つめた。

 そのまま僕らはキスをした。深く深く……。

 僕の腕は自然に隆二の背中に回って彼を抱きしめた。強く。唇を離すと互の唾液の糸が少しだけ引く。


「……守は性格も素直だけど、体も素直だよね。そういう裏表のないところが好きなんだ」


 隆二が僕から視線を外さず、ちょっと意地悪そうに僕の下半身を指したかと思うと、すぐに柔らかく微笑んだ。


「意地悪……」


 隆二は僕の穿いていたルーム着のパンツにそっと手を添えた。形をなぞるように隆二の大きな手が包み込む。


「あふ……」


 思わずゾクリと背中に駆け抜ける快楽で思わず背中が仰け反った。

 そのまま下着を下ろされると僕の恥じらいなんて全く意に介さず、中心は素直に蜜を滴らせていた。隆二はそこにそっとキスをするとソコを口に含み優しく吸い上げる。


 はっ、はっ、と次第に息が上がってくる。

 部屋に水音が鳴り響く。気持ちよさと合間ってそれが鳴り響く度に突き上げてくる気持ちよさに、僕はもう声を出していた。

 抗うことなどできない彼が含んだ僕は増々元気になり、次第に限界にきていた。

 すぐに限界がきて僕が迸ると彼は全てをまるで待ちわびていたかのように強く吸う。その強さに僕の体が弾けて痙攣した。

 たっぷりと僕の中から温かな粘ついた液が出て、それが自然と後ろに流れている。


「今日はずいぶん出ちゃったね、久しぶりだからかな」

「あうん」


 隆二が僕の後ろに指を滑らせるとそれはいとも簡単に僕の中に入り込む。すぐに指の数が増えていき、広げられているのがわかった。隆二の指の第2関節まで入り込むともうどうすれば僕が気持ちよくなるのかわかってるその仕草は自然と気持ちの良いところをゆっくりとかき回すように動かしていた。

 

 ああ……。


 自分でもなんていやらしい体になっちゃったんだろうと思う。

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