第66話 なにか恨みでも?

 夜中、首にヒヤッとした感触で目を覚ます。

「チョビさん……」

 前足で僕の首を絞めるように体重を乗せてくる猫。

 首でも絞めているつもりだろうか?

 肉球が冷たい。

 寒いから布団に潜り込みたいのだが、布団に隙間がなかったのだろう、僕を起こすことにしたようだ。

『桜雪、起きた?』


 布団を持ち上げると僕の身体を踏みつけて足元の方へ移動する。

「とりあえず体の上を歩くんだよな…」


 猫に首を絞められる飼い主っているんだろうか?

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