第61話 馬鹿の一分(いちぶん)

 そろそろ、パナップの季節である。

 残念なことに新フレーバーの情報は無い。

 株も上がらない…損しているけど売る気もない。


 当然、仕入に走るわけだが、僕もパナップだけを食べているわけではない。

「フローズンヨーグルト…買わないわけにはいかない」

 昔から乳製品は好きなのだ。

 牛乳は飲めないが…。


 カップでは子供の頃から食べていたヨーグルトアイスが棒付になったのだ。

 氷は苦手なのでフローズンという言葉には迷いがあったが、実食すると…。

「サッパリ美味しい」

 氷も感じずホロッと溶けるような感覚、甘すぎない酸っぱすぎない絶妙なバランス。


 翌日、コンビニでストッカー内にある分、全部買い占めた。

 馬鹿の買い方である。

 貧乏だと言いながら、なぜ、そんなことをするのか?と問われれば…

「馬鹿の一分としか……」

 申し上げられないのでござる。

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