第42話 耳掃除

 僕は耳掃除が好きである。

 いや好きか嫌いではないのかもしれない。

 痒いのだ。

 そしてコリッという感触があると取らずにはいられなくなる。

 たまに血が出る。

 コリッが血の塊である場合もある。


 だから気になる…。

「チョビさん……」

 猫の耳は大きく中が剥き出しである。

 棒を入れる必要はない。

 拭くだけでいい。

「チョビさん…耳を拭きたいのですが?」

「………」

 とても嫌がるのだ。

 ジトーッと警戒しながらも僕の腹の上で丸くなるチョビさん。

 どのタイミングで拭けばいいやら…。


 風呂もそうだが子猫のときから馴らしておかねばならなかったのだろうか?

 だとしたら好き放題にさせてきたので…今さら無理だ。

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