第30話 想い残して

 アニメを観ていて冷める瞬間というものがある。

 それまでダラダラと観ていたのにハマる瞬間というものもある。

 そう‼

『恐山ル・ヴォワール』編である。

 もう、このエピソードだけで十分楽しめた。

 名作である。


 とある霊能力者の王を決める物語の短編エピソードに過ぎないのだが、本編より明らかに質がいいのだ。


『ネコマタのまたむね』が泣かせるのだ。


 1000年の時を流浪してきた猫の精霊、悟っているような立ち振る舞い、その心の中には後悔と寂しさを抱えたまま…1000年も…。


 切なく、暖かい…寂しさも残るエピソード。

 思わずエンディングで泣いてしまった。


 想いを残すって、こういうことなんだなと思った。

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