1人じゃ足りないからって2人にしてもやっぱり足りない
「さて、ようこそバサルくん、我々物質生物研究所は君を歓迎しよう。」
「えっと、姿は直されないんですか?」
「人化の魔法を忘れてしまってね。まぅぁ、時間が経てば思い出すさ」
それでいいのか、部長
「君の担当はここ、薬品研究部門の戦闘班の2人目だァー」
さてお察しの通り僕が転生したこの世界はいわゆるファンタジー世界ってやつだ
魔法があって、魔族と魔物と魔王がいて、技術力は中世ヨーロッパくらいだけど魔法のおかげで近代と同じくらい便利に暮らせる、そんな世界
ただ、普通のファンタジー世界にはないものがある(?)、というかいる(?)
それが
脅威とは、魔物や強力な生物(ドラゴンとか)とは違うえげつねぇ存在だ
奴らは海から現れ、一定数の人を〆た後、また海へ帰っていく
ファルによってコロコロされ、リーチヤによって大量の異常事態に悩まされ、グレズによって小島さえ跡形もなく消し飛び、ついに人々はこの物質生物研究所を設立、約2年前の事だった、脅威に対抗するべく新たに武装を作りったり、リーチヤを改造したり、ファルの弱点を見つけたり、グレズを迅速に排除している
ちなみに僕の夢は平和に暮らし、寿命の限り生きること!
あと結婚もしたいし田舎で老後を暮らすとかいいなぁ…
え?なんでそんな夢を持っているのにここで働くことに決めたのかって?
………
……きゅ
…給料
いや、それだけじゃないよもちろん!
転生した時にとある力を貰ったからそれを使って少しでも人の命を救いたいとかそんなんもあるよ!?…ある、はず
ん?2人目?
そういえばさっき戦闘班の2人目って
「あの?部長?2人目とは?」
「あぁ、まだうちは1人しかいなかったんだよ」
よくそれでやっていけたな、2年間
「さらに言えば、今そのもう1人は強化合宿に行ってるよ」
「まさかの研究所の防御力ZERO!?」
「失敬な、ちゃんと防御人員はいるよ」
お?
「へぇー、まだ居たんですね、戦闘班」
「いや、別の部門の人に投げてる」
「えー」
「さすがに上に戦闘班をもう1人くらい取れって言われちゃってね」
「…感心した自分が馬鹿でしたよ」
「君言うねぇ…」
いや、もう
「この人はこれでいいんだろうなぁと」
「うんうん、いいねぇ、フランクに行こうじゃないかァ」
もう、つっこまん
「では、早速訓練を受けてもらおうか、」
「訓練ですか?もう?他に色々説明はないんですか?」
「うーん、とはいってもねぇ。さすがに脅威についてはある程度知ってる思うし…あ!部署について言い忘れてた!」
それ、結構大事じゃないか?
物質生物研究所 泳げないペンギン 木槌 @Hagusan
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