第3話
最近はデザインもだいたい決まってきたということもあり、
私が打ち合わせに参加する必要がなくなってきた。
だが、ほかの仕事でよく芸能関係の場所に行くことがある。
でもまさかここでまで、あいつに会うことはないだろうと思っていた。
まぁ、そのまさかが起こってしまった。
「んぇ!ばばあじゃん!おひさ!」
「別の仕事できたの?ってかほかに仕事あるの?(笑)それより
、仕事ちゃんともらってる?(笑)」
相変わらずこの調子で見下されてる。
「はいはい、あんたとは違って私は仕事を自分で頑張って探さなきゃなの、超特別で売れっ子のあんたとは違ってね!」
「俺別に売れっ子じゃねぇし、特別でもねぇし??」
どの口が言ってんだかと思うが、年上なので少しガツンと言ってみようと思う。
「あんたはそう思ってるかもしれないけど、こちら庶民からしたら超特別なおぼっちゃまなわけ!性格は別ね?まぁあんたにはわかんないと思うけど、『普通』の人の気持ちとか」
この間、少し暗い顔をしていたのもあって、
言い過ぎたかなと少し心配になる。
そのすぐあと、あいつがぽつり
「ばばあもわかんねぇよ、『特別』とか『お坊ちゃま』とか『爽やか王子様』とか言うくそだるいレッテル貼られてる人の気持ちとか。」
私はその言葉を聞き逃さなかった。
「え、どういう」
「チッ、仕事あるから行ってくる、じゃあな」
私はあいつの言ったことの意味が分からなかった。
『普通』になりたい君と、『特別』になりたい私 kuromiku @mochi0424
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