素直な下半身
俺は四葉とマンションでやりまくった。
すっきりしたところで、四葉が俺に言う。
「で?」
「でって……?」
ベッドルームにて、全裸の四葉が俺に問うてくる。
「なんかあんでしょ?」
「なんかってなんだよ」
「悩み的な」
「ああ……」
だが……それを四葉に言うのはさすがに躊躇われた。
だって四葉か
そして、
「いや言えよ」
「さすがに言えないよ」
「ふーん……」
むすっ、と四葉が不満げに頬を膨らませる。
「水くさいぜ、穴友達だろ?」
「意味ちがくないかそれ……」
「なはは! ほれほれ、言うてみ?」
……言うてみって言われてもな。
さすがに言えないだろ。デリカシーがなさ過ぎる。
……でも、言わないのもちょっと申し訳ない。
他に好きな女がいるのに、セックスするなんて……。
「おん? 今日は随分と無口だね」
「いや……まあな……」
好きって……なんなんだろうな。
四葉が嫌いかって聞かれると、そうじゃないとは即答できる。
こいつとやるのは気持ちが良い。
でも好きかときかれると、多分……という単語がついてしまう。
そう、多分好きなのだ。うん。でも
「結構なやんでるの?」
マジトーンで四葉が聞いてくる。
「まあな……」
「ふーん、そか」
とん、と四葉が俺をおしたおして、またがってくる。
「四葉?」
「何も考えられなくなるくらい、めちゃくちゃにしてあげるよ♡」
そう言って……四葉が腰を動かし出す。
上でかわいらしくあえぐ四葉。
俺は……そんな四葉を、もっと泣かせてみたくて腰を動かす。
……頭はこんなに悩んでいるのに、下半身はとても素直だった。
なんなんだろうな、これ……。
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