四葉からの誘い



 夜、夕月ゆづきとできなかった俺は、かなり悶々としていた。

 そこに、四葉からのラインがきた。


 今から会って、やらないかと。


 ……いやいや。


 さすがに、今この状態でするわけにはいかない。

 だって夕月ゆづきのことが好きかも知れない、って状況なのだ。


 そこに、違う女とやるだって?

 それはさすがに不義理ってもんだろう。

 ということで……。


「はー! すっきりしたー!」


 全裸の四葉が、俺の隣で笑顔でそういった。


「俺はナンデここに……」


 ここは四葉が用意したやり部屋だ。

 四葉の知り合いのじーさんが、なんかたいそうお金持ちらしい。


「いやぁ、そーちんとのえっちは一番きもちがえーですな!」

「ああそう……」


 確かに俺も気持ちよかったさ。

 四葉を抱いて、四葉をあえがせているときは、快感を覚えた。

 

 ……しかし終わった後にすんごい罪悪感が襲ってくる。


「なーにしょぼくれとんの?」

「いや……」


 四葉は、どう思ってんだろうか。

 こないだ、四葉より俺は夕月ゆづきを優先させた。


 そのことで少なからず、ショックを与えてしまったと思う。

 なのにこいつは、いつも通り笑って、エッチした。


 ……何を考えてるんだろうか。

 彼女も。


 ……いや、俺もか。

 ほんと、何考えてるんだ……。夕月ゆづきが好きかどうか迷ってて……四葉とやるなんて……。


「5回戦目、やる?」

「いやさすがに……」

「うりゃー!」


 四葉に押し倒され、再び行為をはじめる。

 だめと思ってても、この女とやることをやめられない……。

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