63話 みしろと買い出し【先行版】



 先生とやったあと、俺は教室へと戻ってきた。


「飯田君」

「みしろ……」


 俺の元カノ、梓川あずさがわみしろが近づいてきた。


「ちょっと付き合ってくれませんか?」


 すごい、こいつ人間の言葉をしゃべってる……。


「あ、ああ……いいけど」

 

 俺はみしろと一緒に教室を出る。

 隣を歩く彼女に尋ねる。


「どこいくんだ?」

「買い出しです。マッキーなどが備品がキレてしまったので」


 先生から資金は渡されている。それをどう運用していくのかは、クラス委員に任されているのだ。


 備品の買い出し。かなりの量になるということで、男手が欲しかったとのこと。


「コンビニでもいいのですが、電車に乗ってホームセンターへ行きましょう。そっちのほうが安く済みます……」


「…………」


 なんてこった、みしろがまともな……いや、昔はまともだったんだよなぁ。


 今はセクモンだけど。


 俺たちは定期を使って改札をくぐる。

 電車を待ちながらふと思う。


 みしろは、俺とあいりちゃんとの関係は気にならないのだろうか。


 今のところ、四葉、先生、と全員から気にかけられているのだが。


 みしろからの質問はいまのところない。


「電車が来たようです。隣の隣で降りますよ」

「わかった」


 いやまあ、さすがのみしろも、外ではあんな破廉恥行為はしないか。

 

 そこまで人間辞めてはいないのだろう。


 電車の扉が開くと、夕方が近いからか混んでいた。


 俺たちはぎゅうぎゅうと中に押し詰められる。


 電車が動き出した……そのときだ。


「……やめ、てください」


 小さく、みしろがつぶやく。

 

「……おねがい、します。やめ……」


 ……これは、まさか。

 痴漢というやつか。


 確かにみしろは外見だけは可愛い。中身を知らないやつからすれば、格好のまとなのだろう。


「おいみし……」


 ……そこで気づいた。


 俺の手が、誰かに捕まれてることに。


「え?」


 よく見ると、みしろが俺の手をがしっとつかんで、自分の尻を触らせてるではないか。


「……はぁはぁ♡ いけませんご主人様♡ このような人の多い場所で痴漢だなんて……ああ♡」


 こ、こいつ……!

 一人痴漢プレイを楽しんでやがる。


 なんでこいつの変態プレイに付き合わなければいけないのだ。


 俺が手を離そうとするも、凄い力でホールドされてて、動けない。


 その間、俺の手はみしろのケツをまさぐっている。


「んっ、あっ、だめです……お戯れはおよしください、ごしゅじんさまぁ……♡」


「……ふざけてるのはてめえだろうが!」


 これ人にばれたら逮捕じゃねえか!


「……離せっ」

「ああそんなっ、パンツの中にお手を入れるだなんて!」


 こいつ自分でやって自分で興奮してやがる。

 俺の手を自分のショーツの中に突っ込ませる。



 大洪水だった。

 ご主人様に電車の中で痴漢されてるってシチュエーションにもえているらしい。


「……やめろ! おまえの変態に付き合わされる俺のみにもなってみろよ!」


「……そんな! ここでですか! ばれてしまいます!」


 ここで何するつもりなんだ!


 かちかち……と逆の手で俺のチャックのファスナーを開けようとする。


「……やめろっ」

「……んぅぅう」


 俺はみしろを後ろから捕縛する。

 彼女はびくっと体をけいれんさせる。


「あぁ……! んぶぅう!」


 叫びそうになったので後ろから、俺はみしろの口を塞ぐ。


 こいつ人目があるってのに、一人痴漢プレイして、大きなあえぎ声あげようとしてやがった。


「……おまえ少し黙ってろ!」


「んんうぅう……♡」


 やばい。これ女子高生をレ×プしてるやばいやつにしか見えないぞ。これ誰かにばれたらおしまいだ……。


 で、電車ぁ……! ついてくれぇ~!


 ほどなくして電車が駅に到着する。

 人がゾロゾロと出て行く。


 人が少なくなると、みしろが地面にへたり込む。


「正気に戻ったか?」



 俺を見上げて、えへえへと下品な笑みを浮かべる。


「……ごしゅじんさまぁ……」


「なんだ?」


「みしろもれそうれすぅ~……♡」


「降りるぞバカ……!」


 足もとがおぼつかない彼女をひっぱって、俺はトイレへと直行。


「ごしゅじんさま~……♡ こちらに~♡」


 

 その後、あっという間に多目的トイレに連れ込まれ、そしてあっという間に合体してしまった……。


 あのあと3回くらい貪られた。

 駅員に気づかれないでほんとよかったよ……。


 てゆーか、うん。やっぱりこいつはモンスターだな。


 夕月ゆづき、四葉、先生と違って、俺が小学生とやったかどうかなんて、何も考えちゃいないんだ。


 ただ俺とやられればそれでいいと。


 ……ほんと、どうしてこんな女と付き合おうって思ったんだろうな、俺は。

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