　私は生米パンのレシピ本(『家にあるお米から成形パンができちゃう！　毎日食べたい生米パン』<リト史織/永岡書店>)に出合って、生米パンを作った。「生米でパンが作れる」というなんとも信じられない話に驚きつつも、掲載されているおいしそうなパンが気になって、材料を集めて作ったのである。

　しかし、レシピ通りにしなかったことも災いし、思い切り失敗してしまった。だが不思議と、生米パンを作ることへの意欲は、未だ衰えていなかった。

　――どうにかして生米パンを成功させたい。

　そうは思っている。しかし、さすがに最初から生米でパンを作るのは難しすぎた。レシピ本には「初心者でも気軽にトライできる」と書いてはあるが、やはりパン作りの基礎知識を持っているか否かかでは、結果に大きな差が出るのは間違いない。

　イースト菌の違いや扱い方、お湯を人肌の温度で使う理由、発酵の過程……挙げたらきりがないが、これらを知っているだけで材料をどう揃え、どう扱うかが変わってくる。

　そのため一度は、粉物を使ってベーシックなパンを作ったほうがいい。そう思った私は、生米パンの次に米粉（こめこ）パンを作ることにしたのである。

　読者の方のなかには、「小麦粉(強力粉)を使ったパンを作るところから始めた方がいいのでは？」と仰る方もおられるかもしれないが、これは私の好み(小麦＜米粉)なのだから仕方ないと思っていただきたい。

　ちなみに米粉100％のパン(小麦が含まれたものは広まりつつある)は、お店でもほとんど扱っていない。それくらい作るのが難しいということなのかもしれないのだが、私が食べたいのは米で作ったパンなので、そこは申し訳ないというか、許してほしい(笑)

　さて生米パンの失敗を経て、米粉を使ったミニ食パンを作ってみた。

　それについて、これから語ろうと思う。

<関連内容リンク先>

『生米でパンを作ったら、カッチカチの丸パンが出来上がった話』

「生米パン」の画像を近況ノートに載せています。良かったらどうぞ。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい