四天王寺訪問

 今日は姉の墓参りに行った。四天王寺の集団墓地みたいなところ。みんなで同じ所を祈っている。

 四天王寺に到着する前に、不思議な花屋がある。地下鉄から一番近い花屋なのだが、花を売らない花屋である。私はその花屋を「発狂花屋」と読んでいる。男性の店主がいるのだが、普通そうに見えて、発狂していると思うからだ。

 まず、このお盆の時期なのに、花を売らない。店はやってないと言うのだ。店を訪れて、花を買おうとしたおばちゃんに向かって言っていた。「もう店を閉めてるんです」しかし、店内は明らかに花が並び、シャッターも上がっている。これで開店していないとはどういうことだろうか。

 この花屋、例え店の中に入れたとしても、ものすごい勢いでドアを閉じられる。僕が入って、母親が花屋に入ろうとすると、すぐにドアをスライドされて閉じられて、母親が外に追い出される形になった。「え?」ってなって、僕がドアをあけて母親を招き入れた。「冷房が逃げるんで」といって閉じるのだが、1秒以上ドアを開けない。花を買って帰るときも、わざわざ待ち構えてドアを閉じる。発狂しているのではないかと母と語り合った。

 

 四天王寺の協同墓地みたいなところで墓参りを終えて、いつも牛をお参りに行く。四天王寺では牛を祀っているのだ。どっかのオカルト本で、昔ここは物部氏の管理する市場で、神社だった。それが蘇我氏に負けてお寺になった。四天王寺に鳥居があるのは、神社で市場だった名残だ。物部氏の名残がまだ四天王寺にはある。その代表がこの牛だ。牛は、市場で売られていたのか、それとも市場にものを運ぶために使われていたのか。昔で言えばトラックみたいなものだ。そんな、古代人にとって重宝した牛は、ここが市場であり、神社であった証拠である。そういえば、石切神社でも牛がいたように思う。物部の物って字にも牛があるしね。この牛は、物部氏の祟りを鎮めるためにも、とても丁重に扱われているのだ、云々。

 だから、僕も必ず、四天王寺の牛は丁寧にお参りするようにしている。


 そうして、最後に、大黒天を参って、商売繁盛を願い、帰ることにしている。

 三面大黒堂に寄るのだ。まあいろいろご利益をもたらしてくれそうな神様なので、とりあえず、友達とかの幸せを祈る。


 めちゃくちゃ暑くて、犬がかき氷を食べていたのが、今日のハイライトだ。

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