肺ターン【12】

ガブッ!

シャキーン!

グチャ!

ワオーン!


「肺灰さんすごいです!」


野生の血が騒いでしまった……

ダークゴブリンをかなりの数倒したけど、

次から次へと切りがない……


「倒す度に頭のタワシからチャリン♪チャリン♪

って音がしてますよ?」


ダークゴブリンが落とすものをタワシが自動で、

吸って?…… 掃除してくれてるのかも。


あと、血をたくさん浴びてるはずなのに、

全く汚れてない!


「タワシ様々ですね~」


「イヤ~!」


あそこだ!


「女性がゴブリンに襲われてます!」


ガブッ!

シャキーン!

グチャ!

ワオーン!


片付いたか?


「まだ奥の方からたくさん向かってきてます!」


君!俺に乗って!


「はい……」


お~この感触は……

危ない危ない!今は逃げるべし……

しっかり捕まって!


ビューン……


……


ここまで来れば、もう大丈夫だろう……


「肺灰さん、お疲れ様でした」


そういえば君、俺の話が聞こえてる……

の前に服を着て!


「この体、本当の私の体じゃないから大丈夫だよ?」


なら遠慮なく……ってならないから!

そうか服がないのか……


「分かったわよ……お願い服が欲しい!」


誰に?


《スキル発動!

夢見る力(確率)…… 7 × 叶える力(確率)…… 9 = 63%

スキル発動に成功しました》


「はい!服OK」


そのスキル…… 夢あるわ~。


「あなたのその服セクシーですね」


「ありがとっ!妖精さん」


メリーが見えてる…… もしかして転生者?


「うん、そうだよ」


他の転生者に会えるなんてうれしい!


「狼さんも?」


こんな姿だけど、一応転生者だよ。

元の姿は…… 肺です。


「肺なんだ…… 大変だね」


そんなあっさり信じてくれるとは……


「当たり前じゃん!

私を救ってくれた白馬の騎士様だぞ」


その呼び方は拒否反応が……


「じゃ~馬じゃないから馬を取って…… 騎士様じゃないから騎士様も取って…… 白って呼ぶね!」


犬に降格……

でもストレスで白くなった肺だし、

俺のカラーが白だから…… 気に入ったよ。


え~と……


「私はタエだよ」


改めまして、タエよろしくね!


でっこちらのカワイイ妖精さんは、俺のサポートをしてくれてるメリーだよ。


「タエさん、よろしくお願いします」


「白とメリーね……助けてくれてありがとう!

よろしくね!」


続く……

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