騙されたぁ!

「次は俺かぁ…誰に送っても地獄を見るような気がするんだよなぁ…」


「とっとと送って誤爆を見られろよ、そして俺と同じ運命を辿れ」


「さぁ、響雷君は誰を選ぶのかな?」


真剣そうな表情で考える響雷、その横では輪廻が完全に緊張が解けたのか床に寝そべっていた

しょうがないよな、緊張感半端ないもん


「じゃぁエナライブの白川モカさんで」


「えっ、あの人選ぶの?やめといた方がいいんじゃない?」


「え~モカさんね~なかなかいいチョイスじゃない」


モカさん、謎の勘でこういうのすぐに見つけてめっちゃいじってくると思うんだけどな。それにしても、こいつはいつモカさんと知り合ったんだ?


「この前、確か『仲いい人の仲いい人に怪文書を送る会』ってのでなんかよくわからん文章が来たことがきっかけだな。余程の勇気がないと出来ない事をやってのけるんだから、あの人もすげぇよ」


モカさんそんな企画やってたんだ、そしてよくそこから連絡先交換するまでになったな、俺だったらそんなことできねぇよ。何なら怪文書送られてきた時点で何もなかったかのようにする気がするんだよなぁ



「モカさんなら響雷君送る文章アレンジしてみたら?」


「アレンジ?どんな風にですか?」


「今まではただの誤爆だったじゃん?だからね誤爆の告白文を送ってみようよ!」


「え…別にこの前の仕返しと思えば、いいっすよ。どんな文を送るんですか?」


「う~んと、『突然ごめん、明日空いてる?どうしても伝えたいことがあるから。もうそろそろちゃんと伝えおこうと思ってるんだ』こんなのどう?」


「おい、響雷、それはネタとしては十分だが、見つかったときのリスクが高いぞ」


まさしく、ハイリスクハイリターンだ、なんもいいことねぇな


「よし、じゃぁマキナさん、行きますよ…よし!送信!」



ピロンと音がして告白文がメッセージに送信される、妹の紗英がいきなりこんなもの送ってきたら俺でもビビるよなぁ、全力で応援しないといけないからな


「っす~やばいな、昔初めてライブやったときより緊張する…」


「そこまで!?まさかのこの文章が勝っちゃったの!?」


「響雷君の初ライブ、見てみたかったなぁ…」


しかし、モカさん既読付かないな。いつもなら送ったら五分以内には返信がくるんだけど…それにこういう企画のとき謎のレーダーが受信してすぐに既読付きそうだけどなぁ


「常影、何故すぐに既読付かないんだろうと思ってるだろ?」


「え?そうだな?いつもならすぐに既読付くからな」


「知らないのか?モカさん昨日ボケモンで色ちがいの金の鯉釣る耐久企画で昨日の夜始めたのに今日の昼ちょっと前まで配信してたから今は絶対寝てるんだよ!」


こ、こいつ!わかってないふりしながらも確りと安全な人を選んでいた…だと!


「そういうことだから!騙されてくれてありがとな!」


くっそ!カ○ジと同じこと言いやがって!


「あ、響雷君?スマホ見てみて。ほら既読付いてる」


「そうだろ!既読付いてるだ…ろ?」


スマホの画面にはしっかりと既読!と付いていた。


それを見た瞬間に響雷は大きく息を吸って


「まぁぁじかよぉぉ!」


思いっきり叫んだ耳がキーンってする…ASMRマイクでやってたら大惨事になってたな


「うるせぇよ!マイクが壊れるだろ!」


「で?返信はどうなのさ!」


「えっと…『よう!響雷!いきなりどうしたの?いちいちそんなこと言わないくても私達付き合ってるんだからいいじゃん!今度会えるとき楽しみにしてるよ!』だとよ」


「またこれは可愛そうに?え?今なんていった?付き合ってる?」


「え?私も聞こえたんだけど」


「僕も…」


おいおい、これオンエア出来るのか?

場が凍りついた中で響雷が口を開く


「あ、やっべぇやっちまったよ。すまん皆…ちょっと用事ができた」


そういって響雷は走って収録場所を後にした


「え?」


「ええ?」


「ちょ、嘘でしょ?あ、兎に角追いかけて事情を聞かないと!」


「そ、そうだよな!」


そうして俺達は走って追い掛けた






しかし、ドアを開けた瞬間にパァンと音がなる



「うっわ!ビックリした!え?何?」


「いえ~いドッキリ大成功!」


そこには、さっき逃げてったはずの親友とライライブの社長さんがいた


「ど、ドッキリ?」


「そうそう!ライバー同士がもし付き合っていたら皆はどんな反応をするのか!です


「いやーあの慌て具合は面白かったねぇ…」


「え?じゃぁこの企画企画したときから?」


「これドッキリんl為のニセ企画なのか」


「常影正解!最初っからこんな企画なんて無かったんだよw」


うっわ、めちゃ心配して損したわ


まぁ、本当じゃなかったから良かったけどもね。


「さぁて、どうだった?面白かったかい?」


「面白かった~」


「俺も同じく楽しかったわ、次やりたいとは思わないけどw」


「よし!じゃぁ収録は終わりかな?じゃぁまたこのあと配信で会おう!」


「え?今リスナーさんにお知らせしてたけど今生放送じゃないのに、意味」無くない?


「え?この番組最初っから生放送だったの?」


「そうだよ?」


「えぇえぇぇ?まじかい!」



この内容を生放送してたの!?俺知らんかったがな!

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就職しろと言われ面接に行ったらVTuberになった件 公認焼き土下座師 @toufunokamisama

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