やっべぇ…なんで起きてるんだよ

「あぁ…終わった…なんでこんなにすぐに見るんだよ、この時間帯は寝てねぇのかよ…」


「常影ドンマイ!」


「これがRTAなのか、速いな」


「残念だったねぇ常影君、スイは確か今配信やってるから普通に起きてるよw」


おきてんのかぁ…しかも配信中かよ、最悪じゃねぇか


「あ"~見たなら早く返事返してくれぇ…この待ち時間が一番心臓にくるわ」


「Skypじゃないから相手がメッセージ書いてるかどうかとか分かんないんだよなぁ」


「これ、既読スルーされたら結構辛いね…」


「スイはいっつも配信中に連絡してもすぐ返ってくるんだけどなぁ~今日は遅い」


その後一分待っても返信が来なかったのでスイの配信を見てみたら


_________________________________

『う~ん?常影これはなんだぁ?送り先間違った?』


【おいおい、どした?】

【何があっても今まであまり揺らがなかったスイちゃんが動揺してるだと!?】

【おい、常影なに送ったんだよ…】

【誤爆か?配信に写んなくて良かったな】

【思考回路停止してワンチャン寝るんじゃねw】



『………ふぅ?わからんなぁ?これ本当に私宛じゃないよねぇ?取り敢えずありがとって送った方がいいのか?うーん…ぁ!そうだ』


【何を送ってるのかマジで気になる】

【画面写してくれないかなぁ】

【あの常影が誤爆とかすげぇな】

【もしかしたらそういう企画やってるかも】

___________________________________________


「まじでごめんなさい、スイ…」


「で、なんて送られてきたの?」


「えーと『ありがと!でもね常影誤爆してるよ~、遂に常影にも春が来たんだね、ところで、お相手は?』おいおい!あいつ配信してるのに話広げてきやがったぞ!」


「ははは!そりゃ気になるわな!とんだ外れくじひいたなぁ、常影ぇ!」


「確かに、常影ってぱっと見モテそうだけど、何故か全然モテないからね」


「スイは結構恋話すきだからね、しかも常陰君が送り主だからねぇ」


「え?これどうすんの?テッテレーみたいに種明かしめっちゃしたいんだけど」


なんか俺がモテないことが世間に広まってるような気がするが気のせいであってほしい、それよりこれどうすんの?向こうめっちゃ乗り気なんですけども


「え?これどういう反応返せばいいの?」


「えっと『誤爆を送ったときの反応を調べる企画やってました!いえーい』って送ればいいと思うよ」


よし、じゃぁ『マキナさんにやれって言われたからやった、ゴメンね』と



この時マキナは知らなかった、スイが思ってた以上に恋バナが好きでその話に興味津々だったことで、翌日にスイに激しく問い詰められることに


「ふぅ、これでなんとかなったやろ、めっちゃ心臓に悪い企画やなぁ、これ」


「どちらにも緊張が走るてやつよ!では次輪廻の番!」


「え…僕?やりたくないんだけど…誰にしよっかなぁ、」


「この時間帯だから誰でも起きてると思うぞ」


「そうだよ輪廻誰に送ってもリスクは同じだからいっつも返信が遅い人に送った方が見られないはず」


「じゃぁ、見られてもなんとかなりそうな猫谷ラミにする!」


「ここで同期を選ぶ!さぁどうなるのか!」


輪廻が恐る恐る文章を打って送信…って


「輪廻めっちゃ指震えてるぞ!」


「だ、大丈夫だよ…きっと見てもスルーしてくれる筈だから…」


めっちゃ緊張してんじゃんかよ!でもここまで緊張してるの初めて見るかも、初配信の時も全然落ち着いてたし。それほどこの文章には重みがあるって事だな…


「っすぅ~…送信したよ!」


「よし、制限時間は三分だよ!」


ストップウォッチはが押されてタイマーの数字がどんどん減っていく

取り敢えず俺みたいに速攻で既読が付いてないみたいだ


「あ、やばい。スッゴい心臓が痛いよぉ…」


「俺よりは良いだろ…こっちなんか速攻でダメージ食らったんだからな…」


「うっわ、俺このあと同じ運命を辿るのか。やりたくねぇよ」


「ふっふふ~主催者は楽でいいね~」


「うっわ、マキナさんないわ~」


この人自分だけはやんないのかよ!いいな!気楽で!


「お!あと残30秒だよ、さぁ輪廻は生き残れるのか!」


「あぁ!早く終わってぇぇ!」


もうすでに輪廻はメッセージを長押しして取り消しの表示を出している


「よし!時間切れ!」


「よし!…?あれ?なんか一瞬だけ既読付いたような…まぁいっか」


「うん、既読付いたね一瞬だけ。まぁ内容は見えてないでしょ」


「うっわぁ~もうちょっとで俺と同じ運命を辿れたのにな、惜しかった」


こうして恐らく輪廻は誤爆を見られる事は無かったのだった

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