掲示板15 モンク

前書き。

数時間前に戦乙女を投稿していますのでそちらもどうぞ!



名無しのモンクさん

えー。入門や技術交流の問い合わせが殺到しております。


名無しのモンクさん

剣無し。鎧無しでなんかダサいよねー。と言われ続けてきたモンクに日の光が……!


名無しのモンクさん

汗くさいと言われた我々もついに!


名無しのモンクさん

それでは皆さんの声を聞いてみよう!


名無しのモンクさん

勇者と同門なんですか⁉ 勇者の師匠は誰です? 勇者にモンクの技を教えたのに常識はどうなってんすか? 剣が折れた後の勇者が殴りかかるのは、モンクの教えを受けているからに違いない!


名無しのモンクさん

ほーん。勇者ってモンクだったんだぁ(白目)


名無しのモンクさん

誰だよ師範みたいに勇者流モンク名乗ったの。


名無しのモンクさん

ち、違う! 世間が勝手に!


名無しのモンクさん

勇者が撲殺勇者にジョブチェンジすると必ず問い合わせが……!


名無しのモンクさん

殴ってるからモンクの技術に違いないと思うのやめてください^^;


名無しのモンクさん

世間「でも徒手空拳の戦闘術の専門家はあんたらっすよね?」


名無しのモンクさん

それはそう。そうなんだけどそうじゃない。


名無しのモンクさん

あれは単に力任せにぶん殴ってるだけだから、モンクの技術なんて欠片も関与してないぞ♡


名無しのモンクさん

世間「ほんとおぉぉ?」


名無しのモンクさん

人間とは理屈を求める生き物だった。


名無しのモンクさん

勇者「ちょっと空飛ぶ靴の調子が悪いな……ドラゴンに飛び移りながら戦おう!」


名無しのモンクさん

兵士「むうぅ! あれはモンクに伝わりし、ドラゴン八匹飛び!」


名無しのモンクさん

知っているのか兵士⁉ 我々モンクは知らないぞ!


名無しのモンクさん

兵士「神話の時代、ドラゴンの背に乗って戦ったモンクの英雄が群がった悪魔を倒すため、八匹のドラゴンの背に飛び移った伝説と全く同じ! やはり勇者はモンクの技術を継承していたのだ!」


名無しのモンクさん

ちょっとーどこ出典の情報それー?


名無しのモンクさん

ほんまにワイらが知らない情報が戦場で作られてるんだよね。怖くない?


名無しのモンクさん

あれだよねあれあれーモンクの伝説ー。みたいな感じで喋られても困る……。


名無しのモンクさん

兵士「あの勇者のグーパンは⁉ モンクが一週間断食して、滝に打たれながら開眼すると言われる握りこぶし! 最も慎重に秘匿されたモンクの神髄にして奥義だ!」


名無しのモンクさん

この秘匿された真髄にして奥義を知っている兵士は?


名無しのモンクさん

そ、それは!


名無しのモンクさん

知っているぞ兵士さん!


名無しのモンクさん

モンクなら誰でも普通にするから別に奥義でもなんでもないっすよ!


名無しのモンクさん

気を練れば一か月は不眠不休でもギリ行けるし。


名無しのモンクさん

皆さん「やっぱ勇者がずっと戦える理由はモンクだったからだ!」


名無しのモンクさん

一か月がギリって言ったでしょ! 勇者は366日なの!


名無しのモンクさん

大真面目な話、一応人型の有機生物に含まれてる存在で、俺らより持久力がある奴がいるなんて考えたこともなかった。


名無しのモンクさん

それな。疲れて蹲るとか、久しぶりに経験したわ。


名無しのモンクさん

教え子に対する老師「疲れで立てないとは、モンクとしてまだまだ未熟な証じゃのう。ほっほっ」


名無しのモンクさん

勇者に対する老師「ぜー……ぜー……ちょ、ちょっとたんま……おえっぷ」


名無しのモンクさん

老師⁉ いったいどういうことですか老師⁉


名無しのモンクさん

俺らに言ってたことと違いますよ老師!


名無しのモンクさん

臨時の更に臨時勇者パーティー級の老師ですら勇者には付いてけないのだ……。


名無しのモンクさん

勇者臨時パーティー級は勿論例外だけど、臨時の臨時級老師が脂汗を……!


名無しのモンクさん

臨時と臨時臨時の間には山よりも高く、海より深い隔たりがある!


名無しのモンクさん

これが……老い……。


名無しのモンクさん

やっぱ軍僧たちは凄いんだなー。


名無しのモンクさん

まあ軍僧たちもひーひー言ってるんですがね。


名無しのモンクさん

それはそうと絶対、物書きとか吟遊詩人がウケる話作って、それがモンクと勇者に結びついてる。


名無しのモンクさん

吟遊詩人ギルドに抗議入れとくわ。


名無しのモンクさん

まああっちはあっちで大変らしいけどな。


名無しのモンクさん

吟遊詩人「よし! 勇者の最新の活躍を歌にしたぞ! やっぱり流行りには敏感にならないとね!」


名無しのモンクさん

勇者「それは五つ前の戦果だ」


名無しのモンクさん

吟遊詩人「うわあああああああああああああ!」


名無しのモンクさん

流行とか最新って言葉を大事にして稼いできた吟遊詩人と、常に戦果を更新し続ける勇者は絶望的なまでに相性が悪い。


名無しのモンクさん

五つ前は言い過ぎ。言い過ぎかな?


名無しのモンクさん

十は前でも驚かないね。


名無しのモンクさん

韻とかリズム。歌の構成を考えている間に勇者は活躍し続けてるから仕方ない。


名無しのモンクさん

へぼ吟遊詩人「あることないこと書いて話を盛ったろ!」


名無しのモンクさん

市民「なんか地味じゃない?」


名無しのモンクさん

へぼ吟遊詩人「うわあああああああああ!」


名無しのモンクさん

へぼな吟遊詩人が必死に頭を捻った嘘話より、現実の勇者の活躍が凄まじいという不具合。


名無しのモンクさん

まあそりゃ全知的生命体の発想の斜め上を行ってる不思議生物だから、並み以下の吟遊詩人が頭を振り絞ったところでね……。


名無しのモンクさん

普通の吟遊詩人「勇者は絶対モンクと関係あるって。それっぽい話を作ろう!」


名無しのモンクさん

ぶん殴るぞ馬鹿!


名無しのモンクさん

今すぐやめろ!


名無しのモンクさん

風評被害! 風評被害ですよみなさーーん!


名無しのモンクさん

モンクは精々、オークとかオーガの頭を砕くことしか出来ませーん!


名無しのモンクさん

気で水の上をちょっと走ったり、ゴーレムを粉々にしたり、単なる剣を皮膚で弾けるだけなんだ!


名無しのモンクさん

お子様たち「つまり勇者と同じ流派!」


名無しのモンクさん

四天王なんていう化け物を超えた化け物連中を撲殺してる勇者と我々は違うんだ子供達よ!


名無しのモンクさん

でも本当のことを子供に教えると夢を壊すようでなんか……心苦しい。


名無しのモンクさん

勇者は力任せにぶん殴ってるだけで、技術的には全くの素人だね。ははは。言えるか!


名無しのモンクさん

あ。勇者がまた敵の怪物を殴り殺して勝利した模様。


名無しのモンクさん

さ、流石やで。


名無しのモンクさん

せやな。


名無しのモンクさん

せやせや。


名無しのモンクさん

勇者!勇者!勇者!


名無しのモンクさん

勇者!勇者!勇者!


名無しのモンクさん

この掲示板は名誉モンク勇者を称えるスレになりました。

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【連載ネタ投稿】幻想戦争掲示板 ここにも1人おかしいのがいるけど 福朗 @fukuiti

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