第9話 GW一日目 初めてのお家デート 後編
片付けやっと終わった…
「綺麗になったね!これからは散らかしたら駄目だよ?」
「わかった。」
サトルから借りていたゲームで遊んだらもう16時を過ぎていた。
「ちょっと疲れたし休憩するか…」
「じゃあおいで?」ポンポン
「え?膝まくら?」
「そうだよ?嫌?」
「嫌なわけないだろ…」
「あ、ついでに綿棒ある?耳掃除してあげる」
「今すぐ持ってくるわ」
−−−−−−
下から見たらやっぱり結構あるな…アハーン本の俺の知識から換算するとCくらいか?
まだ細いけどふともも柔らかいし女の子を感じる…
「どう?気持ちいい?」
「やわらかい…」
「え?」
声に出てしまった…
「間違えた、気持ちいいよ。耳掃除とか初めてしてもらった」
「そうなんだ、じゃあこれからもしてあげるね?じゃあ反対するからお腹の方に向いて?」
「いい匂いがする…」
「やだ…恥ずかしいから嗅がないでよ…始めるね?」
−−−−−−
幸せの一時を過ごしたあと。
「そろそろ日課の筋トレ始めたいんだけど、真昼はどうする?」
「う〜ん…じゃあどんな事をしてるのか見たいからユウについていっていい?」
「じゃあランニングするから、真昼もこれに着替えてくれ」
「これってユウの体操着?いいの?」
「まあ俺はスポーツウェアあるしな。ユウも走るなら動きやすい方がいいだろ。」
「わかった、着替えてくるね?」
−−−−−−
「じゃあ行くか。一応なんかあった時の為に小銭と携帯は持って行けよ」
「は〜い。じゃあ行こっか。」
今日は真昼がいるからゆっくり目で行くか。
「はあ…はあ…いつもこんなに走ってるの?」
「ああ、家の近くの公園の外周がちょうど1kmくらいだから、いつも5周して5kmは走り込むようにしてる。何かあった時に体力が無いと駄目だからな。真昼は疲れたなら家に先に帰るか?」
「うん…ごめんね?先に帰ってご飯作っとくね。」
「じゃあとりあえず家までは送る。」
−−−−−−
「ただいまー」
「お帰り!ご飯できてるよ!お風呂も湧いてるよ!」
「じゃあ先にご飯食べてからゆっくりお風呂入ろうかな…」
「わかった!今日はトンカツだよ!」
「じゃあさっそくいただきまーす…美味しい。やっぱ真昼は料理上手だな」
「そんなことないよ。ユウに作ろうと思ってから勉強したし…まだ失敗も多いの。」
「そっか。でも俺のために作ってくれて嬉しい」
「まだまだレパートリーは増やすつもりだからね?楽しみにしててね!」
「ああ。ごちそうさまでした。ちょっとダンベルトレーニングと腹筋背筋スクワットだけしたら風呂入ってくる」
「まだ筋トレするんだ…」
「うん。何かあったときの為に自分が弱いと何も守れないからね。」
「でも私の事は守ってくれたでしょ?」
「あれで初めて筋トレしてよかったと思ったよ。真昼が酷い目に合わなくて済んだ。」
「私も筋トレしようかなあ…」
「いや、真昼はそのままでいいよ。俺が何かあったらやるから。」
「ユウ…わかった。」
腹筋割れてるマッチョな女の子は個人的には好きじゃないんだ…ごめんな…
−−−−−−
「お風呂上がったよ!じゃあ次ユウ入れば?」
「わかった」
普段はなんとも思わないけど…さっきまでここで真昼が同じ風呂に入ってたのか…なんか気持ちいい匂いがする。俺キモいな。
「ふぅ…」
……真昼の事どうすればいいんだろう。
俺は真昼の事が好きなのは間違いない。
でも朝日の事はどうなんだろうか。
朝日に対しての感情と、真昼に対しての感情は少し違う気がする。
朝日に対しては…感謝と親愛の意味が強い家族的な意味合いが強いと思う。
真昼は…良いやつだ。一途に俺の事を想ってくれて、想いも伝えてくれている。
真昼は誰にも渡したくない。真昼は俺だけの女の子だ。多分イケメンとキスしてる所なんて見たら発狂すると思う。
やっぱ真昼の事が好きなんだな、俺は。
でもまだ言う勇気がない。ただ…あの朝日を守れなかった事も含めて真昼に伝えないと、誠実とは言えない。
ゴールデンウィークが終わるまでにと決めたからには、きちんと気持ちを整理しよう。
−−−−−−
夜11時前。
「じゃあそろそろ寝るか…」
「そうだね…おやすみ。」
「……」
「……」
「……」
「……ねえ、ユウまだ起きてる?」
「…起きてるよ。どうした?」
「…あのね、やっぱベッドに行ってもいい?」
「は!?なんで?」
「昼間にユウをギュってしたら安心したの…ユウがここにいるんだ…って」
「…わかったよ。来いよ」
モゾモゾ…ギュッ
「ありがとう。ユウは優しいね」
「そんなことない、さっさと寝るぞ」
「ユウ、大好きだよ。おやすみなさい」
「……おやすみ。」
筋トレの疲労のおかげなのか、夜はしっかり眠れた。
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