第17話 治療日と登録2
地下の練習場に行くとずいぶん騒がしかった。
灯里と高梨さんの姿があった。ここで治療を行ってるのか。
神官服の人達も居た。あの人達が治療をするのかな?回復魔法見れるかも!
邪魔にならないよう端っこへ行き様子を伺った。
見ているとギルドの職員さんが列をまとめ高梨さんが怪我の程度を確認し腕にリボンを付けていってる。
高梨さんと一緒に居る人達はなんだろう?職員の服でも神官の服でもないお揃いの服を着ているな。
赤いリボンの人達は神官の下へ青いリボンの人はギルド職員と灯里の下へ行っている。
ギルドの人達は軽傷の人の怪我の手当てみたいだ。
ここにいる人全てに回復魔法を施すのは無理なのかな?
神官の人たちの傍に緑色の液体が入った瓶が置かれてる。
赤いリボンを腕に巻いたおじさんが神官の下へ行きお辞儀をし何かを話している。
おもむろにズボンの裾を捲り足を見せた。どうやら足を怪我したみたいだ‥って痛そう。
神官が屈み足に手をかざした。
何かを唱えると手許が淡く光る。
光が消えると足を怪我していたおじさんは自分の足をバシバシ叩き始めた。
その後神官に握手を求めギュッと握り頭を下げて笑顔で帰っていった。
そうして同じように何人か治療を施した後緑色の液体を飲んだ。
…もしかしてポーション的な何か?!
その後も何人か治療しては緑色の液体を飲み治療をしてを繰り返していった。
青いリボンを付けた人達は灯里達ギルド職員の元へ行き消毒や包帯を巻かれている。
その後帰る人もいればその場に止まっている人もいた。
◆◇ ◆◇ ◆◇
しばらくして治療に来ていた人達もまばらになり灯里達もギルド職員や神官の人達と片付けながら談笑し始めた。
その様子を眺めていたらこちらに気付いた灯里が手を振ってきた。
「どうしたのー?何かあった?」
「見てただけー!回復魔法凄いね!」
「初見か!そりゃ見るね!」
そう言って灯里がこっち来てと手招きをした。
「傷がサッと消えたよ!便利だね!」
「そりゃ魔法だもん」
そんな会話をしていると灯里が神官の人たちを紹介してくれた。
ギルドに来る神官の人達は歳若い方が多いらしく治療に対する熱量が凄かった。
治療すればするほど腕が磨かれるらしく必要な魔力が減るのだとか。
今はかすり傷だと消費魔力10だとか。
目標は灯里みたいに完全回復なんだとキラキラした目で答えてくれた。
まだまだ魔力も実力も足りないですけどねと神官の人達は少し照れくさそうにしていた。
「橋沼さんも来てたのか」
今度は高梨さんに声をかけられた。
「お疲れ様です。高梨さんは怪我の鑑定ですか?」
「そうだよ。まぁ…僕は付き添いだけどね。この治療は鑑定師の訓練にもなるんだ。使えば使うほど正解率が上がるからね。正解かどうかを確認するのが僕の役目だよ」
「へーそんなこともやってるんですね」
皆この世界に馴染んでるんだなと私はちょっと浮かれすぎだなと少し反省した。
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