第四一話 小鬼族の王(ゴブリンキング)
「さあ、自分の世界に戻りなさい……ここはあなたたちの世界ではないの」
私は日本刀を振るって……目の前の
四級
例えば
毒はさまざまなものを使用するが、大体が麻痺毒を塗っているケースが多い。これは麻痺した相手を甚振るために塗っているケースが多い。
苦戦しそうな相手がいると分かっていれば致死毒を塗るし、弓を使うこともできる……さらに個体によっては魔法を使役する者もいるが、これは今回いなさそうだ。
一番厄介なのは
この
この状態での
私は彼らが矢を飛ばしてくるのを回避しながら
ノエルの記憶からも、
私の目的は
今回東京都ではなく隣の県にある大規模公園に発生した
すでに一〇〇体近い
「先輩、そちらは大丈夫ですか?」
立ち止まった私へ、毒で不気味に光る槍を構え迫ってくる
「こ、これは……厄介だよ! 新居さん。彼らは死ぬことを恐れていない……うわぁっ!」
どうやら苦戦しているらしい……コードネーム忘れてるし。どうしよう……
叫び声と共に飛びかかってきた
「先輩、相手の武器には毒が塗られています。当たるとおそらく……そちらに戻り……」
凄まじい斬撃と殺気を感じて私がその場から飛び退くと、それまで私がいた地面に巨大な
「
「え、ちょ……」
私はインカムを切ると唸り声をあげて
咆哮と共に
私にその一撃が激突する寸前、日本刀で滑らせて受け流す。
「残念、これでは私は殺せないですね」
受け流しで体制が崩れた
派手な血飛沫と轟音を立てて、
「シュトウゥレル……ミカガミ……デュァズ」
ハッとして私は
周りにいた
「
私は慌てて
「お願い……先輩。持ち堪えて……」
青梅 涼生はピンチに陥っていた。
インカムで新居 灯の方面にも
「
「バランデュゥグ、フェルメ、カスティーグ!」
ちょっと前まではこういった動きができなかった……
木が衝突するたびに
「ちょっと前まではコードネームが好きじゃなかったんだけどね……僕も成長しないと、新居さんに笑われちゃうからな」
ある程度の数を蹴散らすと、地面へと降り立つ。
咆哮と共に、
「すごい威力だ……」
後方にステップするのと同時に
グルル、と唸り声をあげて必殺の一撃を躱された
「そうだろうね、僕もそうするだろうよ……」
青梅はこめかみに冷たい汗が流れるのを感じる。
「いくぞ!」
青梅は震える足を軽く叩くと、前へ出た。思わぬ相手の行動に
「僕は……新居さんが好きだ! だから死なない!」
青梅が左手をかざし金属が硬い何かに衝突したかのような甲高い音を立てて
青梅は空いた右手を
青梅の
「案外……上手くいくもんだね……」
青梅は強い疲労を感じて……その場にしゃがみ込む。そういえば、他の
「せ、先輩……インカムが……インカムが入ったままです……」
そこには……顔を真っ赤にしてどうしたらいいかわからないという表情で、青梅を見て立ちすくむ新居 灯の姿があった。
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