10月10日(木)

〈陽菜乃視点〉








「お疲れ様です」






一人、一人と帰っていく同僚に挨拶をしながら

いつまでも椅子から立ち上がらずに仕事をしていた…





最近は家に一人でいても落ち着かないから

いつも会社で22〜23時位まで残っている事がある





仕事が立て込んでるわけでもないから

ボーっとしてコーヒーを飲んでいる事もあるけど…

ウサギがバイトしている時間に

一人であの部屋にいるよりかはマシだった…





【 出張お疲れ様! 】






ウサギから届いていたメッセージを思いだし

チクリと胸が痛むけど…





「・・・・好きなのに…会いたくない…」






出張になんて行ってないし行く予定もない…

だけど…私はまた2週間後に出張に行く事になっている…







ソウジ「なんですそれ?演歌ですか?笑」






頭の上から聞こえてきた蒼司君の声に

驚いて見上げるとコンビニ袋を手に下げていて

「はい、どうぞ!」とサンドイッチを差し出してきた






「ありがとう…コレいくら?」






ソウジ「それはいいですよ

  そのかわり明日定食御馳走してください?笑」


 



「ふっ…明日は何定食なの?笑」





ソウジ「そうですね…たまには先輩が選んでくださいよ」





「なんだろうなぁ…笑」






私が答えないでいると

「明日はアジフライ定食にしましょう」と言って

桜の席に座ると蒼司君もサンドイッチを

袋から取り出して食べだした…








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