5月6日(月)

〈陽菜乃視点〉










明日からの一泊二日の荷造りをしながら

「はぁー」とタメ息を吐いて

テーブルの上にあるスマホを見た…






「・・・・何もないのに…」






何をそんなに不安になるのかが分からないし

今後もこんな風に男性社員との

出張があるのは十分にある話だし

仕事だからどうする事もできない…






蒼司君との電話中にウサギは出て行ったきり

電話もメールも何もしてこないまま2日が経った






謝るのもおかしいし…

コレはウサギが大人になってもらわないと

どうしようもない事だった…






シャワーを浴びながら

ウサギとどう話そうかと悩んだけれど

中々予定も合わないから

会うのも難しいなと思いまたタメ息を吐いた…






もうすぐ日付も変わるからそろそろ寝ようと

ベッドの中に入ろうとすると

部屋の呼び鈴がなり

こんな時間に訪ねて来るのはウサギ位しかおらず

慌てて玄関の扉を開けた






「・・・・はーちゃん…」






ハルト「・・・・・・」







何も言わないまま俯いている

ウサギの手をそっと握るとウサギは

顔を下に向けたまま少しだけ握り返してきた






「・・・・入って…」






ウサギの手を引いて部屋の中へ入れると

ウサギは小さな声で「ゴメン」と呟いた…






「・・・・はーちゃん…」






ウサギの頬に両手を添えて顔を覗きこむと

綺麗な目が真っ直ぐと私を見ている






「・・・・ズルイ目ね…」






よくウサギが私を「ズルイ人だ」と言うけれど

ウサギだって十分ズルかった…

そんな目で見つめられたら…






「抱きしめたくなるじゃない…」






そう言ってウサギの唇に優しくキスをした…

ウサギも腰と頭に手を回してきて

ギュッと抱き寄せながらキスも深くなっていく






ハルト「今日はヒナが抱きしめて?」






ウサギの手が服の間から入ってきて

一気に下着のホックの部分に手を持っていき

ソコを撫でながら私の返答を待っている





もう日付けも変わり明日も朝から仕事なのに

ウサギの目を見ていたら「いいよ」と答えていて

その瞬間パチっとホックも外された…






「今日は甘えん坊なウサギなのね…」





ハルト「そうだよ…甘やかして…」







私のウサギはどんなに背伸びをしていても

まだまだ20歳の可愛いウサギだった…








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