〈ハルト視点〉










玲奈達が個室の客がイケメンだと騒いでいて

俺や成泉も見てみたくなり

交代でお通しや注文を取りに行ったら…






( ・・・・えっ…ヒナ? )






ヒナは俺のバイト先だと気づいてるみたいで

メニュー表で顔を隠すようにしている…

皆んなが言う様に一緒に来ている男は

煌と同じ位カッコ良くて

誰だよと思いながらヒナの足に自分の足を

ピタッとくっつけてみた





ヒナはゆっくりと顔をコッチに向けてきて

少し困った顔をしているから

此処に来て初めて俺のバイト先だと知り

戸惑っているんだと分かった






ソウジ「陽菜乃先輩お肉がいいんでしょ?」






イケメン男がヒナの事を名前で呼ぶのが

なんかムッとしてヒナに更に足を押し当てると

俺のエプロンをチョンと握ってきて

2週間ぶりに会う甘えん坊なヒナに

口の端が緩んでいた…






「ウサギかな…」






ヒナのあり得ない返答に驚いたけど

ヒナの顔は赤くなって恥ずかしそうにしていて

俺の口は緩みを通り越して笑いが出ていた





ヒナは俺がヤキモチを妬いて拗ねるんじゃないかと

心配しているのが何となく分かり

オズオズと見上げてくるヒナに…






ハルト「うちのメニューにはないから…

 お客様の方で手配して食べていただくしかないですね?笑」






そう言うと意味を理解したのか

また恥ずかしそうに「はい…」と呟いて下を見ている





注文を取り終えて立ち上がる時に

ヒナの手を一度握ってから部屋を出て行き

オーダーを通していると






セイ「何笑ってんだ?そんなにカッコいいの?笑」





ハルト「あぁー…カッコ良かったよ?」





セイ「へー…俺も次見て来よう!笑」








成泉はドリンクを持って行き戻ってくると

「お前の話してたよ!」と言ってきて

「え?」と驚いた…







セイ「お前みたいに可愛かったら年離れてても

  付き合いたいってさ!笑」






レイナ「誰?個室?笑

  確かに年上に気に入られそうだしね!笑」







ヒナが皆んなの前でそんな事を言うのは

想像できず、一緒に来てた後輩の人かなと思った






( ヒナはなんて言ったのかな… )








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