2月24日(日)

〈ハルト視点〉







ハルト「・・・・何にしよう…」






タウンワーク本を眺めながら目の前で

カタカタとノートパソコンを使って

仕事をしているヒナをチラッと見ると

顔はPCに向けたまま「何が?」と返事をしてくれて






ハルト「バイト…」






「何系がしたいの?」






ハルト「何系??ヒナと会えなくならないやつ…」







「洸君達みたいに飲食店とか

 友樹君みたいにアパレル系とか…

 コンビニの彼みたいに夜間勤務とか…」







俺の言葉を無視して普通の返答しか返さないヒナに

「ふん…」と不貞腐れながら

ページをめくっているとこの前ネットで見た

春からオープンする居酒屋の求人があった





時給は他の店に比べて高いけど

居酒屋だとヒナと週末に会えなくなるし…






ハルト「オープニングスタッフねぇ…」






そう呟くと「良いじゃない」と言って

立ち上がるヒナの姿が見えて

俺も寝転がっていた体をガバッと起こし

キッチンに行くヒナの後を追った







ハルト「オープニングスタッフの事??良いってなにが?」





「皆んなイチから同じスタートだし仲良くなるんじゃない?」






ハルト「仲良く?バイトで??」







コーヒーを煎れるヒナの背中に引っ付いて

後ろからギュッとしても今は「重い」なんて

言わなくなったのは俺達がちゃんと付き合って

いるからだと何となく分かる…







「学校は違ってても年の近い子ばかりだし

  大学とはまた違った友達が出来て楽しいわよ?」







当たり前に俺の分のコーヒーも煎れながら

話すヒナに嬉しさを感じ腰に回す腕に力を入れてた






ハルト「ヒナのカフェのバイトも?」






「そうそう!よくバイト後に集まったり

  はーちゃんが言ってたキャンプとかは

  バイトの子達と行ったりしたわよ??」






ハルト「そうなんだ…

    ねぇ…ヒナお仕事あとどれくらい??」







「まだまだかな…」







ハルト「・・・・俺がうるさいでしょ?笑」








俺の言葉に「え?」と振り返って

笑っている俺に驚いている…







ハルト「俺がお昼寝したらヒナももっと捗るんじゃない?笑」







「お昼寝??寝てていいわよ?」







ハルト「うん…でも今のままじゃ無理なの?

  疲れたそのまま寝るだろうから…ね?笑」



 



「???」






分かってないヒナを抱き上げてベッドの上に

降ろすと俺の言っている意味が分かったのか

「はーちゃん!」と肩を押してくるけど…








ハルト「はい、お昼寝の時間ですよ?笑」








アナタは俺に甘いから…笑








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