〈陽菜乃視点〉







時計に目を向けると7時半を過ぎていて

そろそろベッドから起きて朝ごはんの準備でもと

思ったけれど今日の帰省に合わせて冷蔵庫の中身

がほとんど空だった事を思い出した…






( コンビニでパンでも買ってこようかな… )







起きて荷造りもしたいしウサギも家に帰ってから

帰省するなら早めに帰らせた方がいいよねと思い







「はーちゃん、そろそろ起きなきゃ」






ハルト「・・・・・・」






「コンビニ行くけど?」






ハルト「・・・・お腹空いてない…」






いつも目が覚めたら「朝ごはん何?」って

言っていたウサギがお腹が空いてないなんて考えられず…






「体調悪いの?」





ハルト「・・・・バカヒナ…」






ウサギはその言葉と同時に毛布の中に

ごそっと顔を引っ込めて「え?」と

口から出た瞬間にウサギが何をしようとしているの

かが分かり慌てて手で胸元にあるウサギの頭を

退かそうとしてもビクとも動かないで

胸に吸いついて来た





「・・・・ツッ・ハル・・」





もうだいぶ部屋の中も明るくなってきていて

夜とは違ってハッキリ見えるお互いの身体に

恥ずかしくなり「やめて」と肩を叩くと

顔を毛布から出してきて…

 





ハルト「ちょっと位甘やかしてよ…」





その顔は照れているのか

少し赤くなり不貞腐れている…






「・・・可愛くないウサギね…」






ハルト「ベッドの中じゃ俺は可愛くなくていいの!」







そう言ってキスをしてくるウサギは

耳まで赤くなっていて

やっぱり照れているんだと思った



 



キスをしながら枕元に目を向けると

ウサギが昨日の夜に外してくれた下着が丁寧に

置かれていて昨日の初々しいウサギとの情事を

思い出して(まだまだ可愛いなぁ)と

クスリと小さく笑ってウサギのキスに応えた…











  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る