時計じかけのグリモワール

　流麗な文章で人物の心情や情景が丁寧に紡がれていて、時を忘れて一気に読んでしまいそうです。
　時系列が多少前後しますが、不自然にならぬような描写になっておりますし、各話のタイトルに主人公の年齢が記されているため、混乱する人はまずいないかと。
　キャラクターの人格もその背景となる人生や生活もしっかりと作りこまれており、繊細かつ重厚な物語となっています。
　ぜひとも腰を据えて読みたい作品ですね。
　続きも楽しみに拝読します。

プロローグの14歳から始まり、10歳→11歳→13歳→16歳と進み、幕間物語として19歳と14歳が挟まります。

複雑でこんがりそう。そういった先入観をいただくかもしれませんが、大丈夫です。

幕間を飛ばせば、時系列的に主人公の少女アイカの成長していく様が手に取るように分かります。彼女の周囲に集まった様々なキャラたちとの交流が、丁寧に描写されているので、迷うこともありません。

彼女は時を操る時間魔法の使い手です。ただし、現在39話連載中で、主人公アイカは最強に至っていません。その様子は幕間で確かめられます。

今は16歳時点のアイカの物語です。恐らく近いうちに最強へと近づいていくに違いあり…続きを読む

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（92文字）

時をつかさどる魔法使いの、
少女の心の機微を美しく描いている作品で素敵です。

＞目立ちたくないという思いは、服装にも表れていた。わたしは自分で言うのも何だが、容姿が整っている。黒い髮と青い眼の組み合わせも珍しく、人目をひいたのだ。外出時はなるべく地味な格好を心がけ、簡素なマントを頭から被っていた。

綺麗な文章を書く作者さんだと思いました。
とくにこの主人公の独白の文章に惚れて読み込みました。

おすすめです。