エルはこれを予見していて、アーネに文書を渡したのか?
だとしたら、美しいものを見たいからこそ、汚いものを知り、それをアーネの眼前にぶら下げてやった、というところでしょうか。
しかもアーネはアルノ―が枷になって、彼女の「本来」に生きることができない……。
腐っているだろうとエルが言い、そのとおりだとアルノ―がうなずいているような、そんなエピソードでした。
面白かったです。
ではではノシ
作者からの返信
四谷軒様、コメントありがとうございます!
王国の腐敗を目前に、言葉を無くすアーネでした。
この国、貴族院と王宮役人が牛耳っているのですが、こんなんでも人材不足なので(主に先代統治者達が粛清や追放を重ねた所為)、重用せざるを得ないという。
そしてそれに起因して団結力もあるという、厄介極まりない情勢です。
今のアーネは守るべきものが多く出来てしまい、以前のような立ち振る舞いも出来ません。
この状況を招いた遠因が、「アルノーの死=自分の決断」というのも、キツいところです。
アルノーも後一年あれば、もう少し政治の環境を整備できたのにと、草葉の陰から悔しがってるでしょうね……。
今回もご高覧頂き、誠にありがとうございましたm(_ _)m。
引っ叩いても燃やしても良かったくらいなのに、アーネさん耐えましたね。彼女の言うとおり、正義とは何なのか。ずっとそれと戦い続けてきたアルノーさんはもういません。今度はアーネさんが戦うのですね……。
作者からの返信
朝倉様コメントありがとうございます!
引っ叩く直前までいって、アルノーの顔を思い出し止めました。
ここで暴力を使うと、彼を否定した意味が無くなるという思いで我慢したのです。
アルノーが生きていれば、絶対に起こり得なかった事象が沢山降りかかってますね……。
これとどう向き合い、どんなスタンスを取るのかが、二章における彼女の物語です。
とはいえ実は二章もクライマックス間近なので、このリデフォールの腐敗絡みとアーネの受難についても、一応の決着はつける予定です。
今回もご高覧頂き、ありがとうございましたm(_ _)m。
エルの言っていた闇の一端が垣間見えましたね。アディの提言でも、結局は貴族社会の中身は変わらないということなんですね。それにしても、様々な方面から責めてきて、なかなか嫌がらせがうまいですね 笑
アルノーは矢面に立ってアーネを守り続けていましたが、結局アーネはこれからもっと闇を味わっていくことでしょう…
作者からの返信
海藻ネオ様、コメントありがとうございます!
そうですね、表層はアルノーが一掃しましたが、次々と新しい悪の芽が出てきています。
小賢しい知恵で連携して、弱いものを虐げ搾取する構造が出来上がっていて、一勢力が倒れても、別の勢力がシステムに乗っかれる基盤が出来てます。
特権階級の既得権益を守る体制と、市民の諦めが悪い意味で噛み合っているのが根底にあるのですが……。
ロベールあたりはこの状況を利用して基盤を盤石にしてたり、状況打破のためのアルノーの粛清だったのですが、結果は半ばで斃れることに。
アーネはこの辺りの社会の闇を、アルノーが居なくなったことで存分に浴びていますね……。
とはいえ現代のように、絶対的な監視システムがある訳でもなく、オチも考えてはいます。
今回もご高覧頂き、ありがとうございましたm(_ _)m。
コメント失礼します。
アーネさん怒りを抑えてくれた!
門下生たちのことにまで口出しをしてきたのでハラハラしましたが、耐えてくれてよかったです。騒動起してしまうと相手に口実与えてしまうので、とりあえずはよかったのですが……。
平民出身のアーネさんがよほど目障りのようで、腹が立つほどガンガンに煽ってきますね騎士団長。
このような腐敗が顔を出すという事は、アディ女王の勢力がまだまだ微弱だと分かります。腐敗は王宮を知り尽くしている集団。今後もっと積極的な手を使ってくる可能性もありますので、なんとしてでもアディさんとの繋がりを強固にしなければ取り込まれてしまいそうです。
今までとは違う戦法になるのでかなり劣勢状態ですが、アーネさんなら自分なりの正義を見つけだし、苦難を乗り越えられると信じています。
作者からの返信
森羅秋様、コメントありがとうございます!
大事な部分まで踏み込まれてやばかったのですが、アルノーの顔が思い浮かび止まりました。
女王アディに献言したおかげで、王宮側から目の敵のような扱いとなっております。
仰る通り、アディの権勢もまだまだなのです。
実は彼女は彼女で、かかずらっている権力争いがありまして。
力を得るには王宮や貴族院の支持をまとめねばならず、まだ甘いことしか言えないので、率直に言って配下ですら図に乗ってます。
今回のアーネへの仕打ちも、当然彼女まで届いていません。
届いたら流石に、アディも動いて、事態が面倒な方向へ行くので……。
このように、今までとは違う敵と戦いになり、アーネはかなり苦戦中です。
こういうのはアルノーの役目でしたので……。
今回もご高覧頂き、ありがとうございましたm(_ _)m。
こんにちは。
王宮の腐敗が半端ないですね……。
よくもまあ、これだけ、アーネさんをあげつらう材料を揃えてきたものです。(-_-;)
作者からの返信
加須千花様、コメントありがとうございます!
王宮の不正を告発しようとしましたが、あえなく潰されてしまいました。
門下生はアーネにとって、かけがえのない家族であるとともに、アルノーが残すことができた遺産みたいなもので……。
アーネのアキレス腱でもあったりします。
でもアルノーやジェラールの後ろ盾が無い以上、アーネだけでは守るのが難しい立ち位置だったり……。
女王であるアディとは仲良しですが……。
彼女は彼女で王に成り立てで、官僚や貴族から協力を引き出さないといけない立場で、これまたアーネとは別方面から圧力があったりと、複雑な立場という状況でした。
王宮の実態を知りショックを受けた今回ですが、どう立ち向かっていくのか、アーネの中でもようやく形になってきているところでしょうか。
今回もご高覧頂き、ありがとうございましたm(_ _)m。
こんばんは、濱丸様。コメント失礼致します。
ジェラールさんを討ったのはアルノーではありますが…再編した騎士団団長からアーネがこうして騎士を辞めろと迫られるの、辛いものがありました。
しかも周りから攻めていくという、嫌らしい遣り口ですね…道場の仲間達を悪く言われたら、怒りを感じますよね。
それでも仲間のこと、アルノーを思い出し自分の感情を抑えたアーネ…切なくなります。
理想を追ってアルノーのやり方を否定したアーネにとっては、辛い展開ですね。
アーネの「……ああ。綺麗でいるのって、正しく在るのって、こんなに難しいんだ」「どうすれば、良かったんだろうね」、胸に沁みました。
彼女の話を聞いてくれていたアルノーはもういないんだなと、改めてその空白を感じます。
いつも濃密な時間を堪能させて頂き、ありがとうございます!
作者からの返信
月白輪廻様、コメントありがとうございます!
運命が巡り巡ってと申しましょうか、アルノーの乱を通じて成り上がった騎士団長が、アルノー討伐の第一人者であるアーネに事実上の罷免を迫るという、情け容赦の無い展開となってしまいました。
門下生達については、割と分かりやすくアーネのウィークポイントでした。
アルノー相手に、門下生関連の脅しをしようものなら、関係者含めて夜のうちにまとめて暗殺されかねないのですが……。
アーネは怒りに身を任せようとした瞬間、アルノーの顔がチラついて止めざるを得ませんでした。
今後も、アーネが力づくで何かを解決しようとする度、何度でも脳裏に現れることでしょうね……。
力での解決はアルノーと同じやり方であり、力に頼ることはその手法を認めることになってしまう。
であれば、アルノーを亡き者にしてまで暴力による解決を否定した意味が失われてしまう。
アルノーの死を無意味にしたくないアーネは、この問題に長く付き合っていくことになります。
作者冥利に尽きるお言葉、大変嬉しく思います。
元気とモチベが湧いてくる思いです。
今回もご高覧頂き、ありがとうございましたm(_ _)m。
四面楚歌ですね。寄ってたかってここまで陰湿な手段を用いてくるとは思いませんでした。
それだけに力に訴えなかったのは良かったと言えるかもしれないですが、一向に改まらないこの国を変えようと思ったのなら、アルノーの手段を肯定するのもまた選択肢ではなかったのではないかと思えてしまいます。もちろん、アーネがここまで腐敗していると知っていることが前提になってはしまいますが。
作者からの返信
焔コブラ様、コメントありがとうございます!
今の王宮、貴族院はロベールが台頭していた時に押さえつけられていた人達なので、ノウハウを知りつつそれを活かせなかった勢力が多数を占めています。
反動でかなり気が大きくなっています。
反対勢力がいないのも厳しいところですね。
アーネはここに来てようやく、アルノーが力づくでの早期解決を図りたかったか、察するに至ります。
短期での改革がうまくいけば、悲しいかな、長期的視野に立つとアルノーのやり方の方が、被害者が少なくなるんですよね……。
それが理想の騎士像かと言われれば、きっと違うのでしょうけど。
理想を追い求めて、現実に走ったアルノーを否定したアーネにとっては、非常に難しい局面でした。
腐敗は根深く、そして深くまで浸透しているのが良く分かる話でしたね。
権力とは相応に大きくなるほど腐るものだと思いますが、これを覆し、跳ね除ける力がアーネにはない。
そして、力づくで変える方法も、アルノーを前に否定していますものね。
八方塞がりとは、きっとこういう事を言うのでしょう。
つくづく、アルノーの変革が成功していれば、と思ってしまいます。
それで何もかも、綺麗に片付くわけでもないですが……それでも、捨てたからこそ惜しむ気持ちが強まるのかもしれません。
作者からの返信
海雀様、コメントありがとうございます!
はい、ロベールが恐怖で締め付け、後にアルノーが搾取側を粛清していたのですが……。
隠れてやり過ごしたもの、小悪党として見過ごされたもの、国家運営に欠かせなかったものなどが、アディを舐めてここぞとばかりに増長しました。
ジェラール王太子やアルノーのような後ろ盾の無いアーネでは、反抗するのは並大抵のことではなく、現状相手の要求を飲まざるを得ない形です。
アルノーの変革も道半ばだったのがキツイところです。
彼も、まだ芽は残っている自覚はあったのですが……。
表層の処理だけしか対応する暇がありませんでした。
そうですね、今だからこそアーネはアルノーのことがチラついてはなてないのだと思います。
因果応報と言ってしまえば終わりですが、腐敗の進行度は彼女では測れないものでしたし。
今回もご高覧頂き、ありがとうございましたm(_ _)m。
『綺麗でいるのって、正しく在るのって、こんなに難しい』
今のアーネさんならアルノーさん側についていたかも知れないですね。
作者からの返信
碧絃様、コメントありがとうございます!
アルノーがいなくなったことの影響が、大きな皺寄せとしてアーネに降りかかっています。
庇護者がいなくなったことで、社会の汚いものが露見したと申しましょうか。
そういうものからアーネを守りたくて、過保護にしていたアルノーにも原因があるんですけど。
仰る通り、今ならアーネはアルノーのやろうとしたことを、理解できるかもしれませんね。
今回もご高覧頂き、誠にありがとうございました。m(_ _)m