第24話 雷の巫術を覚える
俺とアリスは二人で黄金の鎧、金色のゴーレム倒しまくった。
俺の巫術とアリスの血術式や氷の神級魔法でドンドン経験値とスキルポイントを貯めた。
「そろそろいいかな?」
「そうだね、ノア君、私もレベル39になったよ」
「俺は70だ。アリスはレベルの上がり方遅くないか?」
「私は吸血鬼だから人族よりレベルアップに10倍経験値が必要なの」
そっか。
そう言えばレベルの割に馬鹿げたステータスだったな。
気のせいか人間の100倍位のステータスだった様な気がする。
その時。
『レベルが70になりました。雷の巫術を覚えました』
お!
久しぶりに新しいスキルが!
俺の能力、かなり強いな。
普通、魔法を2種類覚えるとか珍しい。
巫術は事実上魔法だからな。
予め符に術を吹き込む必要あるけど、HPと引き換えのMPみたいなものだし、一度作った符は何故か消えるけど空気を読むと自然に出てくる。
早速階層主の赤いドアを開ける。
「まっ!」
また謎の声を発して今度も鈍く光る銀色のゴーレムが出現した。
「ミスリルゴーレムか?」
「違うわよ。ここの階層主はアダマンタイトゴーレムよ」
マジか?
アダマンタイトって世界で一番硬いと言われる材質の様な気がする。
その材質でできてるって……
剣で戦う俺とは相性が悪いな。
コアも堅そうだし。
だが、ゴーレム相手には必勝パターンがある。
「アリス、いつもの様に薔薇の結界頼む!」
「うん。ノア君わかったよ」
早速アリスが自身の血を滴らせてゴーレムに血の結界を張り巡らす。
血の蔦がゴーレムを覆う。
これでゴーレムは動けなくなる。
後は俺が剣で辛抱強くコアを破壊すればいい。
そんな思惑をよそに。
「!!!!!!」
「ごめん。ノア君、この子力が強すぎて抑えきれない!」
なんとゴーレムはアリスの強力な蔦で絡まれてもそれを引きちぎってしまった。
「ノア・ユングリングが問う、彼はなんぞ?」
『我は炎、汝の敵を打ち砕く燃え盛る炎。汝の敵を打ち砕く刃なり』
俺は巫術を唱えると目眩しにした。
ゴーレムが目で見て判断しているかどうかは不明だが、目は赤く光っている。
少しは効果があると思いたい。
俺は探知のスキルでゴーレムの魔力源を察知していて、場所は良くわかる。
黒煙が晴れた隙をついてゴーレムのコアに剣を打ち込む。
しかし!
キン
「ぐっ!」
硬い。
ただの剣戟ではやはり傷一つつかないか?
俺のステータスかなり向上したんだけどな。
ならば!
「修羅の剣!」
俺は剣の技能を使った。
斬撃のソニックブームがゴーレムのコアに直撃する。
しかし。
キン!
マジか?
傷一つつかんとは。
俺は焦った。
これ、相当叩かんと傷つけるの無理か?
「ノア君、何か方法があるはずだよ。考えて」
アリスの言う通りだけど、アリスも考えてくんないかな?
そっか!
俺は辺境の学校で習ったことを思い出した。
アダマンタイトに限らず全ての金属に共通した弱点。
それは。
「アリス! 氷の魔法でヤツを氷漬けにしてくれ!」
「うん。わかったよ。でも足止め位にしかならないよ?」
「俺に考えがあるんだ。安心して」
「うん、わかった。ノア君を信じるね」
アリスが氷の魔法の呪文を唱えてゴーレムを氷漬けにする。
だが、ヤツは氷ついた身体を無理やり力ずくで動かす。
計算のうちだ。
俺の狙いはヤツの足止めじゃない。
「ノア・ユングリングが問う、彼はなんぞ?」
『我は炎、汝の敵を打ち砕く燃え盛る炎。汝の敵を打ち砕く刃なり』
硬い金属は熱してすぐ冷ますと脆くなる。
「修羅の剣!」
俺の剣戟がアダマンタイトゴーレムを襲う。
ペキペキペキペキ
異音を発してアダマンタイトゴーレムの強固なコアにヒビが入る。
「オラァ!!!!」
更に!
「修羅の拳!」
俺の拳がアダマンタイトのコアを粉砕した。
ゴーレムはねじが切れた人形の様にそのまま崩れ落ちた。
そして巨大な魔石と何かアイテムをたくさんドロップした。
すごい宝だけど、とても持って行けそうにないな。
「ノア君すごいね!」
アリスが俺に抱きついて来る。
だけど胸押し付けてくんのやめてほしい。
絶対わざとだろう?
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