第253話 おくさん風邪編:なう

 大学時代のこと。


あのおくさん(当時はおくさんではない)が、まさかまさかの風邪を引いた!


鬼の霍乱! 青天の霹靂! 天変地異!


その日昼から講義だったので友人と徹夜でゲームしてた僕は、たまたま朝八時半過ぎも起きていて彼女からSOSを受け取ったのだ。


『「風邪なう」とか言われたら「余裕そうだな」「実はお前元気じゃねぇのか」「舐めてんのか」「水風呂沈めてマジに風邪引かすぞ」とか思いませんか? 私は思います。では聞いて下さい』

『風邪なう』


僕はリアクションに困る友人達を他所に


『すぐ行くから長文打ってないで寝なさい』


と送った。


牛丼(第141話参照)がボソッと呟いた。


「お前プロの処理班じゃん」

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