第22話  夜のヒットスタジオ

 最近、夕食を作るとき、YouTubeにアップされている「夜のヒットスタジオ」を流しっぱなしにしてBGMにすることがあります。番組が丸ごとアップされているんです。


 1968年から1990年まで続いた番組で、月曜日の22時から放送されていました。司会は吉村真理さんと男性司会者で、1976年からの井上順さん、1985年に交代した古館伊知郎さんは覚えています。音楽は生演奏で、生放送だったので、独特のライブ感がありました。


 オープニングは季節の童謡などから始まり、司会の二人が出てきて、トップバッターの歌手が次に出てくる歌手の歌を歌い、次々と紹介の歌のリレーをします。


 ベストテンではないので、あまりヒットしていない歌も時々あります。セットが素敵で、木が丸ごと一本作られていたりしました。


 うん十年間、思い出しもしなかったのに、久々に聞いた曲はエモくて悶絶しそうです。最近エモかったのは、沢田研二さんの「6番目のユウウツ」(1982年)で、ジュリーの歌を聞いていると自然に


「ハ! ハ! ハ!」


 思わず声に出ちゃいました。思いがけない自分にめちゃめちゃ悶絶しましたよ。予期せずに発したうん十年ぶりの掛け声でした。


 井上順さんのトークは昭和ならではでした。例えば、小柳ルミ子さんの衣装がバスガイドみたいだと言っている時に、バスガイドというよりガイドだと言ったり、野口五郎さんがヘビースモーカーなので本数を減らすためにお父さんがシガーケースをくれた話をしたり。


 小柳ルミ子さんは豊かな胸をしていらっしゃるので有名でしたから、そうおっしゃっているのだろうけど、今ならセクハラでアウトです。タバコも当時は多くの人が吸っていたけれど、今は禁煙の傾向にあるので煙草の話題も、それもアイドルと話すなんてないですね。時々ビクッとしちゃいます。


 でも、昔はセクハラ発言、普通でしたよね。私もある立派な方にコーヒーをお出しするのに、ミルクが必要かをたずねると、


「あんたのくれぇや」


 と胸を指さされたことがあります(スミマセン、乳を出すほどの胸はなかったです)。これ、小説のネタにしちゃいました。昔はエロい話でウケようとするオヤジは山ほどいました。


 実は私、歌番組の一押しはザ・ベストテンだったのですが、なぜ今、夜ヒットなのか? というと、伝説のアレを探したからなのです。


 アン・ルイスさんと吉川晃司さんが共演した伝説の「六本木心中」を見たくて検索しました。あったんです! それがコチラ。1985年10月2日の夜のヒットスタジオDELUXEでのパフォーマンスだったようです。


https://youtu.be/856h7z2qKuQ


 これを見て以来、別の夜ヒットの動画が私を追いかけてくるようになったのです。


 さて、この六本木心中の動画、めちゃくちゃエロいですよね? 当時衝撃すぎて、見た時の記憶があります。あの頃の私は、なんかエロい踊りをしてるなあと思っていたのですが、オトナになってこれを見ると、何をやっているのかわかっちゃうから思わず赤面です。吉川晃司さんは私と同い年なのですが、その腰の振り方は……!


 間奏は特にエロいです! 今思えばどんな気持ちでやってたのか気になっちゃいます。出演者は大喜び? でしょうが、司会者はどんな気持ちだったのかなあと思っていたら、司会のお二人の解説付きの動画があったので、そのURLを貼り付けました。


 今でも忘れられないですが、生で見た時、とても迫力があって熱い演奏でした。やっぱり生放送っていいですね。……って、特別番組だったけど生だったのかな?



※以前声の仕事をしている時、短い歌詞の引用はOKだったと思うのですが、あれから年数が経っておりますので問題があったら修正します。お知らせください。

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