133_自分から自慢するのは最悪だが、相手から切り出してきた場合は別だ #話術 #人間関係

「とある人物が本当に大事なスキルについて教えてくれています。『満点をとったことは自慢にならないよ。本当に大切なのは知識を丸暗記したり、教えられたとおりのことを答案に書くことではなくて、先を見る洞察力だ』これはマイクロソフトの創業者ビル・ゲイツの言葉です」


「やっほー、人生よくなってるはずの読者様。タメになる情報をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『自分から自慢するのは最悪だが、相手から切り出してきた場合は別だ』のお話をしますよ」


「では、よろしくお願いします」


「読者様は自慢をしますか?」


「自慢というのは、自慢する側は気分がいいですが、聞く側にとってこれほど苦痛な時間はありません。堪ったものではありませんな」


「読者様も経験があると思います。先輩や上司の自慢話を聞かされてうんざりした経験が」


「厄介なことに否定しようものなら、逆上される始末。どうでもいい話を延々と聞かされるのは現代の拷問です」


「自慢した所で、あなたのことをすごいと思ってくれませんから。勘違いしないでください。ただただ、鬱陶しい人と思われるだけです」


「なんですが、この結論で終わってしまったら私が登場した意味がありません」


「自慢を正しく使えば好印象を与えることができるのです!」


「つまり、過去の功績の有効活用する方法は存在するのです」


「素晴らしいです。自分の功績が認められるのって嬉しいですよね。相手に好印象を与えて、自慢もできる最高の方法がこの世には存在するのです。やったね」


「今回の研究はイスラエルのハイファ大学のものです」


「まず研究者が調べたのは、自分で自慢すると相手はどのような反応をするか、です」


「内容は、イスラエルの大学生105人を集めて、アビーとダニーという二人の登場人物がカフェで日常会話をしている姿をテキストを読んで想像してもらいました」


「その際に、二人は学校の成績の話になります。そこでアビーは成績を確認したら、成績は『A+だった』と自慢しました。その後、アビーの印象について聞きました」


「この実験では、アビーが成績を自慢する前に、成績の話を振るのがアビーの場合とダニーの場合で別けました」


「要は、自分で切り出して、自分で自慢した場合。相手が切り出してから自慢した場合。この二つを調べたのです」


「まあ、結果はお察しのとお降りです。成績について自ら切り出した場合、アビーの印象はよくありませんでした」


「自ら自慢話を切り出してはいけないのです」


「ですが相手に話を振られた場合には、自慢していいのです。悪い印象は持たれませんでした」


「面白いですよね。まあ、自ら聞いているので、自慢されてもそこまで悪印象は抱かないのでしょう」


「それとですね、この実験では質問された時に返事をしない場合も調べています。少し驚きなんですがーー」


「質問されて、返事をしなかったら、失礼と思われます。謙虚な姿勢はダメなんです!」


「たとえ自慢であっても、相手が質問した場合は返したほうがいいのです!」


「応えないより、自慢するほうがお得なんです」


「ちょっと意外ですよね。これは私が謙虚を美徳と考える日本人の血が流れているからかもしれません。海外では考え方が違うのは当たり前です」


「研究者はさらに実験を行います。イスラエルの大学生を61人集めて、先程と同じようにアビーとダニーの会話を想像してもらました」


「その後に、どちらの話をより覚えていたのか確認しました」


「要は、自分から切り出して自慢した場合と、相手から質問があって自慢した場合で、記憶の残り方を調べたのです」


「結果ですね、やはり質問されてから自慢した場合のほうが、記憶に残っていたのです」


「つまり、あの人すごい、という記憶がしっかりと残っていたのです。相手から話を振られていた場合に限りますが」


「記憶への残り方にも差があるのは驚きです。同じ話をするにしても、自分から切り出すのと相手から切り出すのでは、印象がまるで違います」


「読者様も自慢をしたい場合は、相手が質問するまで待ちましょう」


「この実験では、参加者は第三者の立場に立っています。直接自分が質問したわけではありません」


「つまり、第三者として自慢を聞くと相手に好印象を抱くのです。逆に言えば、自慢する時は第三者を介して自慢をすると、相手に好印象を抱いてもらえるのです」


「え? 『誰かを通して自慢してもらうと印象がよくなるのは分かった。でも、都合よく自慢してくれるのか?』ですか。確かにそうですね。簡単には他人の自慢をすることはないでしょう」


「ですが、安心してください。その問題を私が華麗に解決してみましょう」


「まず読者様が誰かの自慢をしたらいいのです。すると、その他者自慢が巡り巡って本人の耳に入ります。すると当人は嬉しくなります」


「お返しをしたくなりますので、勝手に読者様の自慢をしてくれるでしょう」


「そう、つまり! 読者様が誰かの自慢をしたらいいんです。巡り巡って、返ってきます。情けは人のためならず、です」


「自分の功績を誇りたいなら、まずは他人の功績を喧伝することが第一歩です。是非、読者様も先輩や同僚、後輩でも構いませんでので、褒め称えてあげてください」


「読者様は積極的に知識を集めています。誰もが出きるわけではありません。そんな読者様はとても素晴らしいです。胸を張ってください。その姿勢は私も見習いたいです!」


「読者様を褒め称えた所で、今回のまとめです」


「自慢について研究したよ。自分で自慢話を切り出すか、相手に質問されてから自慢するかで印象が変わるか調査したよ」


「すると、自分で切り出した場合は印象が最悪だった。対して、相手から切り出された場合は印象がよくなるよ」


「それに記憶の残り方にも違いが出たよ」


「読者様も是非、第三者から褒められましょう。しからば評価は鰻登り間違いありません」


「そのため、積極的に周りの人を褒めましょう。褒められて嬉しくない人はいません。私だって読者様から褒められたいです」


「ですので、読者様からのお褒めの言葉を切に待っております」


「お願いしますね!」


「ということで、今回は『自分から自慢するのは最悪だが、相手から切り出してきた場合は別だ』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」


「最後まで、ありがとうございます。高評価や応援コメント、読者様が知りたい情報のリクエストも待ってまーす!」


「次回の『友達が多い奴は痛みに強い』で、お会いしましょう!」


「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。バイバイ」



参考文献

Bragging in the right context: Impressions formed of self-promoters who create a context for their boasts

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