116_もしかして私って嫌われているかも? いいえ、そんなことはありません。ちゃんと好かれていますよ #人間関係 #好意

「スイス初の宗教改革者のフルドリッヒ・ツヴィングリは『友情は知恵に基づく。したがって、神こそ、真実で永遠な友情の原理であり、基礎である』と残しています」


「やっほー、賢明なる読者様。読むだけで人生よくなる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『もしかして私って嫌われているかも? いいえ、そんなことはありません。ちゃんと好かれていますよ』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「読者様、安心してください。あなたは嫌われていません!」


「え? 『いきなり、どうしたんだ』ですか。そうですね、かなり唐突でした」


「読者様は『人から嫌われているかも』と不安に駆られた経験はありませんか?」


「初対面の時にうまく話せなくて、嫌われてたかも、と思ったことが一度や二度はありませんか? 私は五度十度と、数えきれないくらいあります」


「え? 『一度もない』ですか。それはそれは、とてもポジティブな読者様です」


「ですが、大半の人はポジティブに考えられません。でも、安心してください、嫌われていないことが明らかになりました!」


「パチパチパチ。嫌われた、というのは思い違い。杞憂だったのです」


「今回のお話はコーネル大学、ハーバード大学、イェール大学などの研究者が行ったものです。トップクラスの大学が一同に研究してくれました」


「研究者は、初対面の参加者を二人一組にして5分間の会話をしてもらいました」


「会話の内容は至って普通で、『どこから来たのですか?』『趣味はなんですか?』という質問をするように指示がありました」


「会話が終わった後にですね、参加者に二つの評価をしてもらいました。一つは『あなたは相手のことをどれくらい好きか』です。もう一つは『相手はあなたのことを、どれくらい好きになったか』です」


「要は、当たり障りのない会話をして、相手を好きになるか、相手から好かれるか、を判断してもらったのです」


「さて、どうですか? 読者様は5分間当たり障りのない会話をした相手を好きになりますか? また、相手から好かれると思いますか?」


「結果、相手から嫌われていると思われるより、相手から好かれていることが判明しました」


「得てして人は、自分が相手から好かれるはずがない、と自己評価を低く見積もります。ですが、そんなことはありません」


「低い自己評価を覆して、相手から好かれていたのです」


「逆の立場になって考えれば、わかりやすいですよね。読者様も、5分会話した程度で相手のことを嫌いませんよね。自分が嫌いにならないのなら、相手も嫌いになりません」


「人というのは面白い生き物で、自分のスキルや知識は過剰に見積もる傾向があるのですが、人間関係においては発揮されません。むしろ、ネガティブに捉えるのです」


「読者様も、『俺だったら余裕でできる』とできもしないのに仕事を引き受ける人を知りませんか? そんな人でも好きな人には全然アタックしないのです。『相手は好きだと思っていないはずだ』と尻込みするのです」


「相手から好きだと確信が得られないと前に進めないのが人間関係なんです」


「だからこそ、行き違いやすれ違いが発生するのかもしれません。相手からの評価を正しく認識できないから、誤解が生まれるのです」


「つまり、話し合いが大事、ってことです。……ありきたりな結論になっちゃいました」


「いやー、面白いですねえ。いえ、恐ろしいのでしょうか?」


「まあ、何にせよ初対面の相手から嫌われることはありません。普段より一歩踏み込めば、仲良くなれますよ」


「読者様もこれを機に、嫌われているという妄想から脱却しましょう。嫌われているかも、という思い過ごしが時間を無駄にします」


「なぜ、自分が嫌われているかも、と考えるのは自分を守るためだと考えられます」


「他人に嫌われるのはつらいです。その予防線のために、最初から嫌われていると思うことで身を守るのです」


「上から下に叩き落とされるのは痛いです。ですが、最初から下にいたら痛みはありません」


「自分のメンタルを守るために、相手から嫌われている、と思い込むのです。度しがたいですよ、人って生き物は」


「一度嫌われているかも、と思ったらその気持ちは数ヵ月続くことも研究で明らかになっています」


「とても、もったいないです。ぎこちない関係が長らく続くので、嫌われているという妄想はさっさと捨て去りましょう」


「それに、楽観的に考えると相手のことをもっと見れるようになります」


「研究者は参加者の会話を見ていたのですが、相手が好意を示しているサインが一目瞭然だったようです。第三者のほうが二人の仲のよさを把握していたのです」


「ですが、当事者は『次に何を話そうか』と考えてしまい、サインを見逃していたようです」


「不安に思う心が目を曇らせるのです」


「最初から好かれていると思えば、相手のサインを見逃すこともありません。相手の好きなことや趣味を覚えて、一気に距離を詰めましょう!」


「読者様は初対面の相手と仲良くなれそうですか?」


「いい感じになったので、今回のまとめです。参加者を集めて初対面の相手と会話をしてもらった」


「そしたら、相手からは好かれていないとお答える人が多かった。でも、大丈夫。ちゃんと好かれていることが判明した」


「自分が思っているより、相手から好かれている。安心してね」


「読者様も過度に自分を卑下しないでくださいね。良好な関係を築けるといいですね」


「ただ、嫌われていないからと言って友達とは限りません。”051_あなたの友達は実は半分しかいませんよ”では、友達と思っている相手の半分は友達だと思われていませんでした」


「嫌われていない=友達、の図式ではありません。それは気を付けてください」


「友達だと思って接したら、盛大に自爆するかもしれません。私も読者様がしっぺ返しに会う姿はみたくありません」


「本当に、気を付けてください」


「ということで、今回は『もしかして私って嫌われているかも? いいえ、そんなことはありません。ちゃんと好かれていますよ』のお話でした。読者様の知識になれば幸いです」


「お付き合いいただきまして、ありがとうございます。高評価や応援コメント、質問やリクエストも待ってまーす!」


「次回の『恋愛で失敗する人は同じ失敗を繰り返す』で、お会いしましょう」


「もしくは、読者様の気になるお話でお待ちしております。バイバイ」



参考文献

The Liking Gap in Conversations: Do People Like Us More Than We Think?

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