107_座りっぱなしのマイナスダメージを相殺するにはどれくらい運動したらいいの? #健康 #病気 #生活

「世の中には素晴らしい言葉を残した人がいます。たとえば『真理とは、信仰と知識の相殺し合う点である』と残したフリードリヒ・ヘッベルとかね」


「やっほー、賢明なる読者様。読むだけで人生よくなる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『座りっぱなしのマイナスダメージを相殺するにはどれくらい運動したらいいの?』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「読者様は座って生活する時間が長いですか?」


「もし長いようなら、健康に悪いですよ。と言いたいですが、ここまでは賢明な読者様ならご存じかと思われます」


「実はですね、座りすぎによるダメージというのは運動で相殺することが可能なんです」


「どうしても、仕事で座らないといけなくても、その後に運動すれば挽回できるのです。知ってましたか?」


「読者様も『今日はずっと座ってたな』と思った日は運動して、不健康を解消してください。小さな積み重ねが長生きには大事ですよ」


「実際、どれくらい運動したらダメージを相殺できるの? という疑問について、これから話そうと思います。是非、活用してください」


「今回の研究はノルウェースポーツ科学大学のものです」


「研究者は以前に行われた9つの研究を分析、いわゆるメタ分析を行いました。4ヶ国から述べ44370人のデータを調べました。平均年齢は65.8歳でした」


「被験者に加速度計をつけてもらった研究をピックアップしています。いわゆるフィットネストラッカーをつけてもらい、座っている時間と運動量を算出しました」


「被験者の喫煙習慣、病気の有無、健康状態などを調整して判断しています」


「最終的に健康データと照らし合わせて、座りすぎのダメージを相殺するにはどの程度の運動が必要か導き出しました」


「この研究では、座りすぎな被験者は、1日に8.5時間から10.5時間もの時間を、座って過ごして生活していました」


「長いですねぇ。滅茶座ってますねぇ」


「そんな8時間を越える座りすぎのダメージを相殺するには、どのくらいの運動が必要なのでしょうか?」


「座っている時間と同じ分だけ運動しないと相殺できませんか? それとも半分くらいでよさそうですか? 座っているのと運動を一緒にしちゃいけない、1時間くらいでいいっしょ?」


「さて、読者様はわかりますか?」


「正解はですね、30分~40分の運動でよかったのです」


「意外でしたか?」


「30分~40分の運動をすると、死亡リスクとの関連が大幅に減少したのです。素晴らしい!」


「実は座りすぎのダメージを相殺するには、長時間の運動は必要ないんです」


「しかも、この運動は中強度の運動で構いません」


「中強度の運動とは、息が少し苦しくなるくらいの運動です。苦しいながらも会話ができる程度です」


「呼吸が『ハァハァ』と連続するのではなく、『ハァ……ハァ……』と少し間を置くような感じです」


「少し苦しい、が目安かと思います」


「この運動ならウォーキングやサイクリングで十分可能です」


「つまり、仕事で座りすぎた場合、帰り道を早歩きで遠回りしながら帰ればいいのです。自転車通勤でも同じです。いつもより、ギアを上げて負荷をかけて、遠回りするだけです」


「帰宅に中強度の運動を取り入れたらいいのです。帰って汗を流せば、ついでに座りすぎのダメージも流せます。やったね!」


「え? 『リモートワークだから、家にずっといる』ですか。その答えは以前に出ています。立ちながら仕事をしたらいいのです。そもそもの座りすぎをなくせばいいのです」


「より、健康を目指すなら、運動しながら仕事をしましょう。逆ですかね、仕事をしながら運動をしましょう」


「リモートワークということは大半はパソコンでの作業だと思われます。トレッドミルを導入しましょう」


「トレッドミルとはルームランナーのことです。歩きながら、仕事を進めましょう」


「え? 『そんな器用な真似は無理』ですか。いいえ、そんなことはありません」


「読者様は、ながらスマホをしたことがありませんか? 危険な行為ですが、ながらスマホは、歩きながらスマホを見ています。ぶっちゃけ、歩きながらパソコンを操作するのと同じです」


「読者様にながらスマホの経験がおありなら、すぐに慣れますよ。慣れれば1時間でも2時間でも、無心で仕事に没頭できます」


「ですが、家での歩き仕事に慣れたからと言って、外でながらスマホはしないでくださいね。危険です。超危険です」


「大事なことなので2回言いました」


「トレッドミルの上には危険なものは少ないですが、外には危険が一杯です。私が言うまでもありませんよね」


「それとですね、座りすぎの研究は現在盛んに行われてまして、今回の研究と似た研究は以前にも行われていました」


「その研究の結果では、座りすぎのダメージを相殺するには60分~75分の運動が必要だそうです」


「75分までなら運動のしすぎにはなりません」


「ですので、座りすぎたと思ったら、最低30分は運動してみましょう。余裕があれば、60分、70分と伸ばしましょう」


「座りすぎのダメージを相殺して、むしろ運動のメリットを得られるようになります」


「是非、頑張ってみてください。続ければ、長生きに近づきますよ」


「読者様の長生きを願った所で今回のまとめです。研究者が座りすぎのダメージを相殺するにはどれくらいの運動が必要か調べてくれたよ」


「すると、30分~40分の中強度の運動でいいことが判明したよ」


「読者様も隙間時間に息が上がるような運動をしてみてね。死亡リスクを減らせるよ」


「ただ、この研究には問題点があります。加速度計の精度です」


「現在の加速度計では、正確に立っているか座っているかを判定するのが難しいです。立っていても、動きが少なければ座っていると判断されます」


「そのため、精度に若干の不安があります。30分~40分の運動に誤差がある可能性があります」


「とはいえ、運動をしたら健康状態が改善するのは間違いありません。余裕があるなら、運動量を増やしましょう」


「自己申告に比べれば、加速度計の方が精度がいいのも事実です。自己申告だと、座っている時間を低く見積もったり、運動時間を多く申告したりして大変です」


「残念ながら、人はいいことは多めに見積もって、悪いことは少なく見積もる生き物です。バイアスはどうしようもありません」


「なので被験者の主観に頼る自己申告より、精度がいいのも間違いありません」


「感想、人って度しがたいな。以上」


「ということで、今回は『座りっぱなしのマイナスダメージを相殺するにはどれくらい運動したらいいの?』のお話でした。読者様の知識になれば幸いです」


「お付き合いいただきまして、ありがとうございます。高評価や応援コメント、質問やリクエストも待ってまーす!」


「次回の『スタンディングデスクを導入したら、頭がめっちゃ良くなった件』で、お会いしましょう」


「もしくは、読者様が気になるお話でお待ちしております。バイバイ」



参考文献

Joint associations of accelerometer-measured physical activity and sedentary time with all-cause mortality: a harmonised meta-analysis in more than 44 000 middle-aged and older individuals

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