075_サイコパスを決める要因は、育つ環境か、両親の遺伝か? #性格 #環境 #遺伝

「かつて『異常なまでに高められた常識のことを、世間は知恵と呼んでいる』とサミュエル・テイラー・コールリッジは言いました」


「やっほー、読者様のプラスになる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『サイコパスを決める要因は、育つ環境か、両親の遺伝か?』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「最近よく耳にする言葉に、サイコパスというものがあります」


「社会府適合者であったり、犯罪者に対して使われることが多いかと思います」


「他にも、ちょっと変わった行動をすると『お前はサイコパスか』とからかわれることもあるでしょう」


「読者様はサイコパスですか? たとえサイコパスでも、悲観することはありません。所詮は個性です。他人に害を与えなければ、問題ありません」


「有効活用すれば、読者様の強みに変わります。ただ、共感能力などは低いです。誰かと一緒に何かをするのは難しいかもしれません。適材適所ですね」


「そんなサイコパスも、人口の1%~数%の割合で存在するそうです。知り合いが50人もいれば、一人くらいはサイコパスの可能性が高いです」


「中には社会に有益なサイコパスもいたりして、一概に悪だと断ずることもできない存在です」


「そんな身近にいるかもしれないサイコパスですが、読者様は生まれ育った環境、それとも遺伝の影響、どちらがサイコパスになりやすいと思いますか?」


「要は、犯罪者が多い町で育った子供がサイコパスになるのか。それとも、犯罪者の子供だからサイコパスになるのか、です」


「どちらもありそうですよね。とても興味深いです」


「生まれつき備わっている性質なのか、育ってきた環境が影響を与えるのか。どちらにしてもサイコパスを紐解くに違いありません」


「今回ご紹介する研究は南カリフォルニア大学のものとなります」


「研究者は1990年~95年に生まれた780組の双子を調査しました。双子は一卵性双生児に限定しています」


「双子ちゃんの遺伝子であったり、家庭や教育の環境、サイコパス傾向を調査しました。同時に両親にもアンケートを行って、サイコパスの影響を調べました」


「しかも調査は一回こっきりではなく、2年~3年ごとに全員に複数回行っています」


「データを分析した所、驚きの結果が出ました。なんとですね、9歳~13歳の問題行動、つまりサイコパス的な行動の原因はほとんどが遺伝子だと判明しました。実にーー」


「94%でした!」


「驚異的な数値です。滅多に出ませんよ90%オーバーなんて」


「ただ、年齢を経るにつれ、遺伝的な影響は減ってくようです」


「13歳~15歳のサイコパス的な行動の遺伝子による影響は、71%まで減少していました」


「14歳~15歳までの行動となると66%になっていました」


「子供の頃の問題行動は遺伝の影響が大きいのは間違いありません。ですが、子供が年齢を重ねるにつれ、育つ環境の影響力が増していきます」


「幼い頃にいい環境で育っていない子供は、よくないサイコパスになりがちみたいです」


「つまり、問題行動の多い子供には環境を変えることが大事みたいです。環境が悪ければ、永遠にサイコパスから逃れることができません」


「できる限り早い段階でいい環境を整えることが大事です。できるなら11歳まで、遅くとも13歳までには環境に気を使ってあげましょう」


「環境の中でも、家庭環境の影響は小さいそうです。学校であったり、友達関係が重要みたいです」


「両親にできることは、いい学校に入れてあげたり、いい友達を作るように支援することです。親が子供に直接干渉してもいいことはなさそうです」


「特に女の子より男の子の方が、サイコパス傾向が一貫するみたいです。より幼い頃にサイコパス傾向が確認されると、その後もサイコパス傾向が高いままでした」


「この研究では、両親に子供のサイコパス傾向は遺伝か環境か、と聞いています」


「どのように回答したかと言いますと、子供が9歳~10歳の場合は、遺伝が53%、47%が家庭環境だと答えたそうです」


「子供が11歳~13歳だと、遺伝子が53%、学校などの環境が3%、家庭環境が43%」


「子供が14歳~15歳だと、遺伝子が48%、学校などの環境が9%、家庭環境が43%」


「いやはや、面白い結果ですね。実際とは解離した結果です。親は遺伝の影響を低く見積もっていました」


「そして、家庭環境を過大評価していることが判明したのです」


「思っていることが実際とは全然違うということはままあることですが、ここまで離れているとは両親も思っていなかったでしょう」


「ですが、これが現実です」


「この誤解は両親だけではありませんでした。子供にも自己申告してもらって。問題行動が親の影響によるものか、環境によるものか聞いています」


「子供も遺伝の影響を低く見積もっていました。ただ、学校などの環境の影響は両親よりも高いと判断していました」


「不思議な結果ですね。両親だって、昔は子供だったでしょうに。子供の頃、両親より友達を優先していたことを忘れたのでしょう」


「親はなくとも子は育つ、ですね」


「両親がしてあげられるのは、いい環境を整えてあげることです」


「とはいえ、いい環境というものが、どういったものを指すのか難しいです」


「頭のいい学校なのか、友達が多い場所なのか、ライバルと切磋琢磨できる場所か。いい環境の定義は難しいです」


「親の悩みは尽きませんね。子育てをしている読者様、ファイト!」


「それでは今回のまとめです。たくさんの一卵性双生児の環境やら遺伝子を調べて、サイコパスが生まれの影響を受けるのか、育った環境に影響を受けるのか調べたぞ」


「その結果、子供の頃のサイコパス的な問題行動はほとんど遺伝の影響だと判明したぞ」


「ただし、年齢を重ねるにつれ、遺伝の影響は減っていくぞ。代わりに学校などの家庭以外の環境が大事になってくるぞ」


「子育てには環境を整えるのが一番だよ」


「子供に愛情を注ぐのも大事ですが、子育てをしている読者様は悪い環境に子供が入っていないかチェックしましょう」


「ということで、今回は『サイコパスを決める要因は、育つ環境か、両親の遺伝か?』のお話でした。読者様の参考になれば、私はとても嬉しいです」


「最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございます。高評価や応援コメントはどんどんお願いします。待ってまーす」


「それでは、次回の『財布に○○をすると、落としても返ってくる確率が上がる』で、またお会いしましょう。バイバーイ」


「ちなみにサイコパスは日本語では、精神病質と言います。知っていましたか?」



参考文献

Psychopathic personality development from ages 9 to 18: Genes and environment

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