071_運動は一人より仲間と一緒にした方が効率がいい #運動 #人間関係

「ひゃくきゅうじゅうはち……ひゃくきゅうじゅうきゅう……にひゃく。はあ、はあ、はあ……」


「ふぅ、今日のジャンピングジャックのトレーニング終了です……」


「……や、やっほー、賢明なる読者様。読むと人生が変わる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『運動は一人より仲間と一緒にした方が効率がいい』のお話をしたいと思います」


「すーはー、では、よろしくお願いします」


「読者様は運動をしていますか?」


「え? 『少しはしている』ですか。それは重畳です。まったくしないよりは、ましです。えぇ、まったくしないよりは」


「運動が健康やメンタルにいいことは読者様も承知だと思います。ですが、その運動はどのようにして行っていますか?」


「一人で黙々と行っていますか? それとも、友達と一緒に行っていますか?」


「今回はですね、一人で行う運動と、複数人で行う運動の違いについてお話ししたいと思います」


「ちなみに読者様は、一人と複数のどちらが効率的だと思いますか?」


「一人なら黙々とできますね。自分を甘やかすと、どんどん坩堝に陥ります」


「対して、誰かと一緒だと見られます。手抜きはできません。しかし、一緒に行うには時間を合わせないといけません」


「どちらも一長一短です」


「さて、今回はニューイングランド大学が行った研究です。医学部の学生を69人集めて調査しました」


「医学部の学生は人の命と向き合うため、燃え尽き症候群やうつ病の発症率が高いそうです。慢性的に強いストレスにさらされるそうです」


「とても大変みたいです」


「集められた学生は3つのグループのどれかを選びました」


「まずは、30分間のグループフィットネスの授業に参加するグループ。仲間と一緒に運動します」


「運動はCXWORK(現在はLES MILLS CORE)というもので、お腹を中心に体幹や胴体の筋肉を鍛える運動です」


「週に1回は参加してもらい、必要に応じて追加で運動をしてもらいます」


「二つ目のグループは、一人で定期的に運動するグループです。運動の種類はランニングやウエイトリフティングです」


「少なくとも週に2回は運動をしてもらいます」


「ただし、絶対に一人で運動しなければならないのではなく、追加で二人までの参加は認められています。一人もしくは少数で運動してもらいました」


「最後の三つ目のグループは、対照群です。なので運動はしません。普段と同じ生活を送ってもらいます」


「運動と言えるのは、交通手段としての徒歩や自転車のみです。時間を取って運動するというのはありません」


「それぞれのグループの人数は、フィットネスグループは25人で、女性が16人、男性9人でした。一人で運動するグループは29人で、女性11人、男性18人です。対照群は15人で、女性9人、男性6人でした」


「研究の期間は12週間です。4週間ごとに、ストレスレベルや生活の質についての調査が行われました」


「要は3ヶ月にわたって、一人で運動するグループ、仲間と一緒に運動するグループ、何もしないグループ、それぞれで違いが出るか調べたのです」


「3ヶ月にわたる研究の結果、一人で運動をしたグループはメンタルが改善しました」


「順当な結果です。以前から、運動がメンタルの改善に有効なのは百も承知です」


「ですが、それだけでした。一人で運動をしたグループはメンタルが改善した以外に目立った効果はありませんでした」


「とても残念な結果です。ですが、間違いなくメンタルの改善には有効です」


「ただ、週の運動時間は他のグループに比べて時間が長かったようです。平均して週に4時間を越える運動をしていました」


「グループフィットネスに参加していた人は、だいたい週に3時間程度でした。運動する時間を伸ばしたい場合は、一人の方がいいみたいです」


「では、グループフィットネスの授業に参加してグループはどうなったかと言いますと、一人で運動をするグループよりもメンタルが改善していました」


「一人よりも複数人で運動をする方がメンタルの改善に効くみたいです」


「既に一人で運動グループは敗北が確定しました」


「さらに、グループフィットネスに参加した被験者は、自覚しているストレスが大幅に減少していました」


「他にも、身体、精神、感情が改善していました」


「面白いですよね。一人で運動するか、複数人で運動するかで全然効果が違います。断然、誰かと一緒に運動した方がお得です」


「彼氏・彼女がいる方は『一緒に運動にしよう』と誘ってみてはどうでしょうか?」


「二人のメンタルが改善して、ストレスも減るのです。無駄な喧嘩や些細な行き違いが減ると思いませんか?」


「それに何より、誰かと一緒に行う方が続きやすいです。運動を習慣にするためにも誰かと一緒にしましょう。お互いに励まし合うこともできます」


「もちろん相手は恋人や家族である必要性はありません。友達でもいいです」


「いえ、そもそも友達である必要はありません。公園やジムで運動している人に声をかけて、一緒に運動するようにしたらいいです」


「後から、友達になればいいのです」


「私なら、何かしらご褒美を賭けて勝負にしちゃいます。そっちの方が断然燃えますね! 脂肪と一緒にやる気も燃やしましょう」


「言い忘れていましたが、何もしなかったグループは特に変化はありませんでした。何もしなかったので、当然です」


「運動もしないで、メンタルが改善するほど、世界は甘くありませんでした。残念です」


「読者様もこれを機に運動を初めてみませんか?」


「え? 『もう運動している』ですか。それは失礼しました。では、誰かと一緒に運動するようにしましょう」


「え? 『それもしている』ですか。たびたび失礼しました。それでは、私から言うことはありません」


「大変申し訳ありませんでした。さすが賢明なる読者様、私とは大違いです」


「それでは今回のまとめです。医学部の学生に一人で運動するか、複数人で運動するグループに参加してもらった」


「すると、一人で運動をするとメンタルの改善が確認できた」


「でも、複数人で運動をすると効果覿面だった。メンタルの改善の他に、身体、精神、感情のスコアが改善した」


「運動するなら誰かと一緒にするのがいいみたい!」


「人と一緒に運動するのが苦ではなければ、チームスポーツに参加してはいかがでしょうか?」


「同じ運動でも、効果が大きい方がお得ですよ。Let's exercise」


「とはいえ、私は一人で寂しく運動しているのですが……。読者様、一緒に運動しませんか?」


「お誘い待ってます!」


「ということで、今回は『運動は一人より仲間と一緒にした方が効率がいい』のお話でした。読者様の知識になれば幸いです」


「お付き合いいただきまして、ありがとうございます。高評価や応援コメント、質問やリクエストも待ってまーす!」


「次回の『同じビデオ見たり同じオーディオブックを聞くと心拍数が同期する』で、お会いしましょう」


「もしくは、読者様の気になるお話でお待ちしております。バイバイ」



参考文献

Effects of Group Fitness Classes on Stress and Quality of Life of Medical Students

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