051_あなたの友達は実は半分しかいませんよ #人間関係

「やっほー、読者様のプラスになる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『あなたの友達は実は半分しかいませんよ』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「読者様は友達が多いですか? それとも少ないですか?」


「え? 『たくさんいる』ですか。素晴らしいですね。私とは大違いです」


「ですが、本当に友達ですか? もしかしたら、友達だと思っているのは自分だけかもしれませんよ。相手は何とも思っていないこともあります」


「え? 『そんなことはない』ですか。読者様が仰るなら、そうなのでしょう」


「なぜ、このようなお話をしたのかと言いますと、名前が言いにくいことでお馴染みのマサチューセッツ工科大学が『互いに友達だと思っている可能性はおよそ半分だ』と結論を出しました」


「つまり、自分が友達だと思っている相手の二人に一人は相手から友達だと思われていないのです」


「もしかしたら、読者様の友達は幻想かもしれませんよ。ふふっ」


「面白い結果ですよね」


「読者様は相手から友達だと思われている自信はありますか?」


「さてさて、それでは研究の内容を深掘りしていきましょう」


「マサチューセッツ工科大学は84人の学生を対象にアンケートを行いました。学生は同じコースを受講している23歳~38歳の成人です。男女比は男性が40%、女性60%でした」


「まず確認したのは友達の人数です。もちろん自己申告です」


「その後に、友達との親密さを0点~5点で評価してもらいました。0点なら『知らない人』、3点なら『友達』、5点なら『親友』という具合です」


「さらに質問をしまして、参加者は友達からどう思われているか0点~5点で予想してもらいました」


「この予想の結果、実に94%の参加者は相手からも友達と思われていると回答しました。楽観的ですね、とても楽観的です」


「そう、この時点では学生は半分は友達だと思われていない、とは想像もしてなかったでしょう」


「同じコースを受講している学生ですので、他の参加者を友達として回答する参加者もいました」


「ですが、悲しいことに両者共に友達だと回答したの半分でした。正確には53%だったのです」


「友達だと思っていた相手にそっぽを向かれる、何とも悲しい結末です」


「実は以前にも似たような研究が行われていまして、思春期の若者に最大10人の親友を教えてください、とお願いしました」


「その際、相手も親友として名前が出るのは64%だったそうで。今回の研究よりは多いですが、そんなに相手から友達と思われていないことに変わりないですね」


「人は相手に勝手に期待を抱いてしまうので、相手からどう思われているか正確に予測するのは困難なのでしょう」


「自分が相手を友達と思っているから、相手も自分を友達と思って当然と考えるのでしょう」


「もしくは、友達が少ないことを恥ずかしいと考えて、実際より多く見積もるのかもしれません。見栄が邪魔するのです」


「今回の研究から言えるのは、相手からそんなに友達と思われていないので、人間関係は気楽に構築してもよさそうです」


「馴れ馴れしく接してきても、相手は友達だと思っていない可能性が半分です。あーだこーだ苦悩するより、この人は別に友達じゃない、と気楽に接しましょう」


「友達でなければ、離れていっても何も感じませんよ。私の体験談です」


「この研究では、一方的な友達関係が発生するのは社会的中心性が関係しているのではないか、と仮説を立てています」


「要は、地位が低い人が地位の高い人を一方的に友達だ、と勘違いしていないか、です」


「太鼓持ちか金魚の糞かはわかりませんが、お金持ちなり成功している人、注目を集める人が、弱者に集られているのではないか、と予測したのです。研究者も意地が悪いです」


「確かにありそうな話です。一度しか会ったことのない有名人と自称友達の人って、どこにでも湧いてきますよね」


「ごほん、言葉が悪かったですね」


「他にも宝くじに当選したら、友達が増えた。みたいな話は枚挙に暇がありません。だから研究者も、この可能性を考慮したのでしょう」


「それで、地位が低い人の僻みを調べた結果…………特に関係はなかったそうです。ちょっと意外です」


「うーん、弱者は自分が相手を利用しているだけだと、自覚しているのでしょう」


「ステータスがある人は特に友達が増えても気にしなくてよさそうです」


「ということで、今回のまとめです。自分が友達だと思っている相手の半分からは友達だと思われてないよ」


「人は友達の数を見積もるのが下手だから、実際より多くの人数を友達だと思っちゃう」


「読者様もお気をつけを。自称友達の寒い人だと思われないようにしましょう」


「なんなら、相手に友達かどうか確認するのが一番手っ取り早いです。半分の確率で喜べます」


「もちろん、半分の確率で苦々しい結末になるのは、お忘れなく」


「時には相手を信じることも大切です。友達と思われていないのなら、新たに友達になればいいだけ」


「友達として思われていないことと、友達なれる・なれないは関係ありません。今から友達になればいいのです!」


「新たな人間関係を構築しましょう」


「それでは、今回は『あなたの友達は実は半分しかいませんよ』のお話でした。読者様の参考になれば、私はとても嬉しいです」


「最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございます。高評価や応援コメントはどんどんお願いします。待ってまーす」


「それでは、次回の『5秒ルールが安全なのか科学的に調べたぞ』で、またお会いしましょう。バイバーイ」



参考文献

Do Your Friends Actually Like You?

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