エピローグ
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああ!!!」
僕は自分で作った氷の浮遊城の一室に置いてあるベッドの上に寝っ転がり、大きな声を上げる。
「どうしてこうなったぁ!!!」
「ですねぇ。永遠に円卓メンバーとイグニス公爵領で隠居生活を送るはずだったのに……」
「それも僕聞いていないんだけど?」
「でもそうなっていたよね?」
「……確かにね」
僕が一人でゴロゴロしているところに円卓メンバー全員が集まっているところを容易に想像できる。
「あ、みんなそろそろ自分の業務引き継ぎを終え、ここにやってきますよ」
「お?いいじゃん。なんだかんだ全員で集まってゆっくりする機会も久しぶりだよね」
「はい。……私たちも忙しかったからね」
「うん。……楽ちん隠居生活……」
「ん?僕は楽ちん隠居生活送る気満々だよ?」
「え?」
「当然でしょ?独裁者でしかない僕が干渉したところで人類の健全な成長は出来ないよ。……万が一のときに動く程度で良いのさ」
ふふふ。
僕はもう十分頑張っただろう。これ以上なんて嫌だ。
「なるほど!じゃあ、楽ちん隠居生活!」
「うむ」
「認めないわよ」
僕とリーエの会話。それをミリアが遮る。
……あぶぶぶぶぶぶぶぶ。
「世界には問題が山積みだし、あなたにも働いて貰う必要があるわ」
「トイ王国は荒れ地も荒れ地。ちゃんと復興に協力してもらわないと……!」
「あなたは私の側近。事務仕事をもちろん手伝わせるわよ」
皇帝陛下によって僕の目の前にたくさんの書類の束が置かれる。
自分の表情が引きつるのを感じる。
「こ、皇帝陛下?」
「当たり前でしょ?私も皇帝になって忙しいの……。あなただけ自由になるなんて許されるわけがないじゃない?」
ニコニコの皇帝陛下。
そしてミリアとアレシアも僕の前に書類の束を置いていく。
……。仕事がいっぱい。
「そ、それと……私のことはちゃんと名前で呼んでよね?……夫婦、なんだから」
赤面しながら告げる皇帝陛下。
僕は深く息を吸う。
「どうしてこうなったぁ!!!」
僕は改めて叫んだ。
「ちょっと!?」
「はぁー。これからよろしくね。スシャーナ」
「う、うん」
これより先、人類は二人の皇帝によって繁栄の一途を辿っていくのだった─────
あとがき
わーい。完結したよー。
『既にBADEND済みで国外追放されている悪役貴族に転生した僕はどうやら最強で、他国の王女を始めとするヤンデレ美少女たちに囲まれているようです』
リンク
『https://kakuyomu.jp/works/16816927862077793699/episodes/16816927862080315704』
公爵家の無能な長男は規格外の悪の総統閣下!?〜僕が作ろうとしたのは秘密結社なんだよ!決して美少女ハーレム慈善団体じゃないんだよ!〜 リヒト @ninnjyasuraimu
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