第8話 失ってしまった『信用』を一瞬で取り戻す方法なんて、存在する?
「狭間さん! き、君は!?」
……はっ!? ……そう言えば、そもそも僕は、何でこの人の名前が『狭間やすり』だ……って判ったんだっけ?
……と、疑問に思ったが、直ぐに判った。
胸に付けた『ネームプレート』だ。
……僕達の高校は、学校では全員ネームプレートを付ける決まりになっている。 普段あまり交流が無い人とも、親しく名前を呼び合い、直ぐに仲間になれる……との考えらしい。
『小学生じゃあるまいし』……と、ちょっと馬鹿にしてたけど、効果あったねぇ〜!
……相手は得体の知れない人だけど……。
いや……最早『人』では無いかも!?
……もしかしたら…… この人 ……ゆ……幽霊!?
だって、座席表に無い訳だから、僕以外、誰にも見えてないって事……でしょ……?
それとも……もしや……宇宙人!?
僕が『ナメくん』を手に入れて、空を飛んだり時間を逆行したりしたから、それを
僕、捕まる? それとも……消されちゃう?
ギャアアアアアアア〜〜〜!!
なんて……ね……
……ちょっと落ち着け、僕!
……この前、一緒に『ナメくんバイク』で飛んだ時の、狭間さんの体温、息遣い、そして僕にしがみつて来た両腕の感触……それは今でも僕の身体が記憶している。
自分でも「ドキドキした」って言ってたし『幽霊』なら、そんな事は無いはずたよね?……死んじゃってるんだから……。
それに、もし僕を咎めたり捕まえたりしに来た人なら『もう少し一緒に居たい』なんてセリフ言うかな? 『囮捜査』にしたって、たちが悪いよね?
確信した。 僕を見詰めているこの人は、絶対に『幽霊』や『幻』じゃ無い。 『生物』だ! ……それに、僕を『補導』しに来た『宇宙人』でも無い……と思う。 もしそうだとしたら『ナメくん』があんなに懐く筈が無い。
……となると……本当に、この人……何者!?
「……輪音……君」
「は! はい!」……この人の正体が判るまでは、何をされるか判らないから、逆らわずに『付かず離れず』で居よう……と決めて、ちょっと他人行儀に返事をした。
そんな僕の決意を見抜いたのか『狭間さん』は苦笑いを浮かべ……
「心配しないで。 私……『人間』だよ! あなたと同じ『人間』」
ですよね! ぜ……絶対にそうだと思いましたよ。 あ は は は は ←棒
「……一つだけあなたと違うのは……私はね……『
……へえ〜。 そうなんだ〜。
………。
……!?
『フォーミュレーター』……って……何!?
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